【障害者雇用】職場の基本「報連相」をおさらい。ザッソウも!
就労移行支援から就職した人の中には、困ったことがあっても相談できずに悩んでしまうケースもあります。分からないことやミスを言い出せなかったり、休みたいのに言い出せずに結局そのまま出社したり…。「職場の人にちゃんと伝えればよかった」と思うことはありませんか?
そこで今回は、就労移行支援から就職した人と一緒に、仕事をする上で大切な報連相についておさらいしていきたいと思います。職場で言い出せずに困った経験がある人や、これから就職を控えている人は、ぜひ参考にしてくださいね。
古いと言われても、報連相はやっぱり職場の基本
働き方改革やテレワークの普及で、職場の環境がどんどん柔軟に変化しています。「もう古い」と言われることもしばしばな報連相ですが、それでもやはり仕事をスムーズに行う上では大切なことです。
誰しも、失敗は言い出しにくいものです。「叱られるから言いたくない」という気持ちが強いと、後でもっと大きなトラブルに発展することも。報連相のスキルは、就職する上でぜひ身につけておきたい社会人の習慣のひとつと言えます。
就労移行支援で学んだ報連相をおさらい!
エナベル松戸の就労移行支援では、集団プログラムで報連相について学習しています。就職する前に、報連相についておさらいしておきましょう。
報連相とは「報告・連絡・相談」のこと。報告は、上司や先輩に業務の経過や結果を知らせることです。例えば、どこまで進んでいるか・順調なのか上手くいっていないのか・計画通りにいかない部分はどこなのかなど。場合によっては、自分が必要と考えたことも、事実と分けて伝える必要があります。
連絡とは、起こった事実を要点をまとめて分かりやすく伝えることです。例えば、会議が何時にどこで行われるか・設備が何時から使えなくなるか、といったことです。この時、自分の考えは含めずに、ありのままを伝えることが大切です。
そして相談とは、判断に迷う時に意見やアドバイスを聞くことです。相談する相手は、上司や先輩が主になります。決めつけや思い込み・自分に都合の良い解釈をせずに、意見を求めましょう。
報連相が大切な理由
報連相をする大きな目的は、上司や先輩・同僚といった仕事を一緒に進める人たちを安心させるためと言ってよいでしょう。適切なタイミングで報連相を実行することで、職場の人たちはその仕事に対して安心感を持ち、同時にあなたに対する安心度が上がるのです。
安心度とは、すなわち信用してもらえるということ。職場での信用の多さが給料や役職という形で返ってくるのが、現在の日本の社会と言えます。
就労移行支援で学んだ報連相のコツ
障害者雇用であっても、「障害のため緊張しやすい特性があり、コミュニケーションが苦手です」→「私からは話しかけられません」では、一緒に働く人たちは安心できませんね。
その一方で、「障害のため緊張しやすくてコミュニケーションが苦手です」→「でも、緊張時には筆談・メールでやり取りできます」や「報告・連絡・相談だけはできます」という姿勢であれば、職場の人たちも安心できるのではないでしょうか。
コミュニケーションが怖い・苦手だからと言っても、しなくて良いものではありません。どうにかしてやり取りする工夫が必要です。そこで、報連相のコツを押さえておくことが大切になります。エナベル松戸の就労移行支援で実施した集団プログラムでは、次のような報連相のコツを共有しました。
報連相のタイミングのコツは?
- 良くないことほどすぐに伝える
- 相手の都合を確認してから話す
報連相で伝える順序のコツは?
- 結論から話す
- 話すことを事前に整理してから話す
- 話す内容がいくつかある場合は、優先順位をつける
報連相で伝えたいことをきちんと伝えるコツは?
- 事実と意見は分けて話す
- 証拠(メモなど)を残す
- 具体的な数字・表現を使う
- 自分はどうしたらよいと思うのか、あらかじめ考えをまとめておく
支援員にもこまめに報連相を
就労定着支援を受けている人は、職場での報連相はもちろん支援員にもこまめに報連相することをおすすめします。例えば、有休を使う予定や勤務シフトの変更、新しく覚えた業務内容、仕事が終わってからの過ごし方などです。
どんな風に働いているのか少しでも多くの情報があると、安定して長く働いてもらうためにより良いサポートができるようになります。報連相の良い練習にもなりますね。
また、職場で上手くいかないことがあった時、支援員に相談することで気持ちがスッキリすることもあるのではないでしょうか。一人で悩むよりも、まずは身近な支援員に話をしてみてくださいね。
職場に慣れたら「ザッソウ」にもトライ!
報連相がスムーズにできるようになったら、「ザッソウ」にもトライしてみましょう。ザッソウとは、職場での雑談・相談のことです。普段から雑談を交えて和やかにコミュニケーションを取ることができれば、困った時にも事態が深刻になる前に報告や相談ができそうですね。
職場で1人でもザッソウできる相手がいると、安定した気持ちで仕事を続けることができるでしょう。もちろん、支援員にもぜひザッソウしてくださいね。
まとめ
就労移行支援から障害者雇用で就職した人へ向けて、職場で大切になる報連相のコツについておさらいしました。就職すれば、きっと自分がどんどん成長していることがわかります。成功したことはもちろん、ミスや困ったこともきちんと報連相ができるようになりたいものですね。
【引用元↓】
エナベルで就労移行支援を利用しているAです。
前の職場で「報連相(報告・連絡・相談)」という言葉を知っていましたが、「ザッソウ!?初めて聞いた」と思ったので、ネットでザッソウについて調べてみました。
そしたら、「ザッソウ」の考案者らしき人物の本とインタビュー記事を発見しました。
ザッソウ 結果を出すチームの習慣 ホウレンソウに代わる「雑談+相談」単行本
内容:ざっそう“ザッソウ”。「雑談+相談」「雑な相談」。雑談があることで相談がしやすくなり、人間関係が構築されて心理的安全性を高めることができる。チームビルディングを成功させるのは、ホウレンソウではなくザッソウ。
【著者】
倉貫 義人(くらぬき よしひと)
倉貫 義人
Twitterでも調べたら、現代ではホウレンソウよりも、ザッソウが求められているようになったみたいですね。
ちなみに、報告・連絡・相談のホウレンソウの反対はチンゲンサイというらしいです。
沈(チン)=沈黙して
言(ゲン)=言わずに
済(サイ)=済ませる
上手いことを考える人がいるとは!!
ザッソウ=「雑談+相談」。
「ちょっといい?」小さな相談の蓄積が、クリエイティブな相談ができる社風につながりますし、肩に力入れ過ぎないのもよいですね。
職場だけでなく就労支援でも相談は双方向型のコミュニケーションであり、未来に向けての話し合いなので重要だということかなと思います。
話ベタでもできる「ザッソウ」・・・これは使えますね!!
この記事に書かれた通り、報連相に慣れていない方はまず報連相に慣れていってから「ザッソウ」に代わるとよいかもしれませんね。
とても為になる記事をありがとうございました。