【障害者雇用】上手くマッチングさせるのは障害者も健常者も同じ

福岡発・障害者が「のびのび働く職場」に潜入
障害者雇用率が20%以上の物流センター

昨年、中央省庁で障害者雇用の水増し不正が発覚し、大きな批判を浴びた。日本では障害者雇用促進法により、民間企業は2.2%、官公庁は2.5%以上、障害者を雇用する義務がある。しかしながら、2017年の調査で法定雇用率を達成している企業は半数ほど、2018年調査で国の機関では1.22%と低迷しており、現実は厳しい。

そんな中、障害者雇用率が20%という職場が福岡市にある。いわゆる福祉事業所ではなく、オフィス通販のアスクルの福岡物流センター。アスクルの100%出資会社・ASKUL LOGIST(アスクルロジスト)が運営している。驚くべき取り組みの背景に迫った。

https://toyokeizai.net/articles/-/265728

障害者雇用は20%とはすごいですが、それ以上にこの会社の取り組みがすごく現代の働き方にマッチしているので、紹介したいと思った記事でした。

学校が作るプロフィールシートでは学校や家庭での様子から趣味まで細かく教えてもらい、保護者とも面談を実施。実習にあたっては、3つのお願いをする。

1つ目は、自信を持てる人になること。「認められた経験が少なく、自信のない人が多いので、実習期間中にどれだけ成長したか自覚できるように意識しています。人と比べず、前日の自分に負けないことが大切。前日より1つでもできれば、自信がつく。小さな成功体験を積み上げてほしいと思っています」

2つ目は、考えるクセをつけること。「単にこれをやってと指示される仕事は面白くない。なぜするのかという目的を説明して理解してもらいます」

そのうえで3つ目は、努力の仕方を覚えること。「自分で目標を立て、そこに向かって努力する姿勢を育みます」。センターでは全員が1人ずつ1時間あたりの仕事量をできる限り数字で出している。そのため目標が立てやすく、成長も自覚できるというわけだ。

これは障害者雇用のお手本になるような取り組みだと思います。

そして、逆にこれは健常者にとっても同じではないだろうか? と思いました。

思えば日本は終身雇用の時代があり、終身雇用の神話が崩壊したあとは「人余り」の時代が続きました。そのせいで、日本の就職事情は「雑」になっていると思います。

とにかく、いろんな数字だけを満たすためだけに雇用などをしている感が否めません。就職する人間一人ひとりのマッチングなどをほとんど考慮しない雇用が、終身雇用の時代から、就職氷河期、リーマンショックなどの時代まで続いていたのだと思います。

本来、こういった綿密な雇用計画は障害者雇用だけでなく、健常者の雇用にも活かされるべきではないでしょうか?

特に人手不足になっている現在、そして仕事のミスマッチングでメンタルや体を壊している若者が増えている時代、こういった取り組みは障害者だけでなく健常者にも適用されるべきだと思います。

人を雇うというのは、本来これぐらい慎重になるべきではないでしょうか?

「いくつかの会社を見学しましたが、ここは説明がわかりやすくて、ぜひ働きたいと思いました。

初めは数をミスすることもあったけれど、みんな優しくて仕事が楽しく、休みたいと思ったことはありません。お給料で弟にお小遣いをあげました」と明るく話す。

仕事でいちばん楽しいことを問うと「留学生と働くのが面白い」と即答。

留学生と障害者の相性がよく、双方から楽しいという声をよく聞くのだそう。

この現場には障害者雇用のみならず、人材育成や未来の働き方について、たくさんのヒントがあると感じた。

 

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