【障害者雇用】「もっと面白い冗談を君なら言える」。障害者の作業所で働く私を変えた、あの言葉

私にとってその有人の未知なる惑星とは、障害者向けの作業所だった。
そこで出会ったある3人のひとことが、その後の私の考え方と人との巡り合わせを変えたのである。

入所したての頃は、作業内容や人間関係など全てに対して馴染めなかった。
挨拶などの必要最低限の会話を交わすだけで、世間話の輪には入れなかった。

きっと『親しくなる』ということを自分から避けていたのだろう。
全ては過去から作られた偽りの固定観念だということを知らずに。

そんな固定観念を覆した出来事は突然訪れる。
ある日、作業所での休憩中に作業所の職員のひとことが私を変えた。

「あなたは簿記の資格を高校で取ってるし、パソコンも得意みたいだから、障害者の訓練校に行ってみたら?」

訓練校に入校するには筆記試験と面接を受けなければなかった。
高校受験レベルの筆記試験とはいえ、数学などの勉強したのは10年以上前。
ブランクがあるけど、私は問題集を買って作業所の休憩時間などを使って必死に勉強した。

すると、利用者の反応は少しずつ変わっていった。
応援してくれる人もいれば、一緒に問題を解いてくれる人もいる。
私は、そんな彼らの優しさと協調性に初めて触れた。

人を楽しませる、喜ばせる言葉を無口だった私が考え始めた
訓練校の試験勉強をしている中、委託され仕上げた商品を別の職員と2人で車で納品に行ったときの彼のひとことがまた、私を更に変えた。

「冗談を言うなら俺より上をいけ! もっと面白い冗談を君なら言える!」

それから私は冗談という垣根を超えて、人を喜ばせる言葉や楽しませるひとことを常に考え、言うようになった。
すると、今まで話しかけてくれなかった人や私を警戒していた子が寄ってくるようになっていった。
1人で寂しく弁当を食べている人がいれば空いている自分の向かいの席に誘い、その人とも気軽に話せるようになった。
また、困っている利用者を手助けしたり、作業の遅れを取り戻す為にを手伝ったりと、積極的に気を配るように心がけた。
さまざまな利用者と親しくなり、作業所を去る当日に利用者のある子から手紙を頂いた。

「あなたの優しさに私も他の人も救われた」

初めて言われたそのひとことに、私は強い自信を持つことが出来た。
何故なら、無口で他人のことなど考えられる余裕さえなかった私。
温かみのある優しい字で書かれたその手紙は、自分が変われたことを教えてくれた。

何げない言葉には人を支え、変える力があることを知った
今振り返ってみれば、自分にとっては何気ないことでも、その人にとっては大きな支えになったのだと思う。

私は昨年の4月に無事入校し、今現在は訓練校に通いながら簿記やパソコンの検定の合格を目指して、就職活動も積極的に励んでいる。

https://mirror.asahi.com/article/14134782 かがみよかがみから引用

 

エナベルで就労移行支援を受けています、ウサギのTです。

私もエナベルという障害者事業所に初めて通うことになって、最初のうちはなじめなくて、

うつと不安障害も酷かったこともあり、スタッフの人と少し話すくらいで、人とも距離を置いていた感じでした。

けれど、毎日毎日事業所に通っているうちに自分の中に変化が起きてきて、スタッフの方としか話せなかったのに、

どんどん他の利用者さんとも話せるようになっていったのです。

特に劇的な変化はなかったのです。徐々に、徐々に…といった感じです。

毎日毎日通っていましたから。今でもコロナ禍ではありますが、ほぼ毎日通っています。

エナベルに入る前までは一週間に三日通えればいいかな…と思っていたのですが、

始めてもらったお給料を見て、「稼ぐんだ、稼ぐんだ」と思ったと記憶してます。

それが毎日通うモチベーションになり、自分も変わって行ったってことに繋がりますね。

「あなたは簿記の資格を高校で取ってるし、パソコンも得意みたいだから、障害者の訓練校に行ってみたら?」とか

「冗談を言うなら俺より上をいけ! もっと面白い冗談を君なら言える!」

等この方のようにこの一言で私は変わった!…というのはなかったのですが。

ただエナベルで好きな絵を描かせてもらえ、マンガもパソコンを使う仕事をずっとやっていただけなんですが、

周りに認められて、「あのマンガ面白かったね」とか「このネタはずるすぎる」と言われて、自信を持ったんですかね。

この方のように、1人で寂しく弁当を食べている人がいれば空いている自分の向かいの席に誘ったり、
また、困っている利用者を手助けしたり、作業の遅れを取り戻す為にを手伝ったりと、積極的に気を配ることは特になかったです(汗)

その分だけこの方は気遣いが凄かったんですね。

私はあくまでマイペースで自分のペースで出来る事だけをしていきました。無理のないように。

それで今では施設外で働くようになり、いずれはその会社に就職か?…というところまで来ました。

変われば変わるもんなんだなあ…と他人事みたいに言う自分がいますが、私もかなり変わった一人なのです。

継続は力なりなんでしょうかね? 元から持っていた?明るい部分が出てきた気がします。

私もそうさせてくれた事業所、エナベルに感謝しています。

どこで人は変わるかわかりませんね。事業所と言っても、そこは働く場であり、人との繫がりがある場所です。

就職できるのかな…?と悩んでいた私ですが(実は今もではありますが…)少しステップアップした気がします。

 

 

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