【茨城水戸情報】手話通訳者 茨城県内で不足 高まる需要、増える派遣 収入不安定、多い「副業」 担い手 伸び悩む【障害者】

茨城県内の手話通訳者が不足している。

聴覚障害者の活躍の場が広がるにつれ、手話通訳の派遣はここ5年で3割以上増えた。

その半面、通訳者の数は横ばいが続いている。

通訳の仕事は肉体的負担が大きく、専門的な技術を要するものの、収入が不安定なため多くは別に本業を抱えている。

関係者は「通訳者を確保、養成できなければ、今後の障害者の社会参加を阻んでしまう」と危機感を募らせる。

 

■体力勝負
今年5月から導入された知事会見の手話通訳。

生配信が始まると、知事の発言に合わせて通訳者は手や腕、口を素早く動かし続ける。

表情豊かに体全体を使って、画面を通して聴覚障害者に情報を伝える。

「手話通訳の仕事は体力勝負。長時間の通訳は難しく、20分が限界」。県手話通訳者協会の吉原守利会長(59)は明かす。

通訳者は会話の要点をつかみ、的確な手話に置き換える技術と集中力が求められる。

会見では15分ほどで別の通訳者に交代し、負担軽減を図っている。

県聴覚障害者協会(会沢隆典会長)は「手話通訳のおかげで、障害者がタイムラグなく情報を得られる環境になった」と会見への通訳導入に安堵(あんど)する。

手話通訳の需要は年々高まっている。

手話通訳者の派遣事業を営む県聴覚障害者福祉センター「やすらぎ」(水戸市)によると、2019年の派遣人数は延べ4107人で、5年前の3083人と比べ1024人(33.2%)増えた。

依頼が増えた背景には、16年に障害者差別解消法と改正障害者雇用促進法の施行がある。
聴覚障害者の活躍の場が企業やイベントなどで拡大。
県内では18年に県手話言語条例が施行され、県や市町村、企業などに手話普及の努力義務が課された。
吉原会長は「ニーズは今後ますます増え、多様化していく」と指摘する。

 

■増減なし
一方で、手話通訳者の数は伸び悩む。同センターによると、県内の登録は114人で、ここ数年大きな増減なく推移してきた。
年代別で見ると、50代以上が約6割。20〜30代は1割に満たず、高齢化が課題だ。

登録者のほとんどは別に本業を持っていて、平日に依頼を受けられる人は限られる。

専業主婦や定年退職者など20人ほどで依頼全体の6〜7割を請け負っており、1人で年間150件近くこなす人もいる。

新型コロナウイルスの影響で最近の派遣依頼は減っているものの、医療機関への同行依頼は依然多い。

口の動きが見えるよう、マスクの代わりにフェースシールドを着け、消毒などの対策も講じている。

 

■地位向上
通訳者不足の一因に、収入の不安定さがある。

登録者はあくまで団体や自治体に「登録」しているだけで、雇用関係や労働契約は結んでおらず、報酬は依頼ごとに支払われる。

福利厚生もなく、「手話通訳一本で生計は立てられない」(吉原会長)。

公的機関での正規雇用など、担い手の地位向上を求める声が出ている。

人材養成も課題だ。

県聴覚障害者協会によると、認定試験の合格者は毎年少ない上、合格後すぐに現場で活動できる人もわずか。

同協会は養成講座の指導改善に加え、多くの人が手話に触れる機会づくりを検討する。

https://this.kiji.is/690338994530157665 茨城新聞クロスアイから引用

 

エナベルで就労移行支援を受けています、ウサギのTです。

障害者がどんどん社会進出していく中、聴覚障害者の活躍の場が広がるにつれ、手話通訳の派遣はここ5年で3割以上増えたのはいいことですが、

…けれど、なんですね。通訳者がそれに追いついていないと。

肉体的な事も求められるし、スキルがないとどうにもならないですよね。

だけど、そのスキルを持っていてもそのスキルを活かせる場が収入不安定では…orz

通訳者は会話の要点をつかみ、的確な手話に置き換える技術と集中力が求められて…それに似合うだけの報酬がない。

だから、登録者のほとんどは別に本業を持っていると。

認定試験の合格者は毎年少ない上、合格後すぐに現場で活動できる人もわずかとか…。

これでは人材を育成したくてもなかなかできないですよね。

どうにか普通に通訳だけで暮らしていけるような報酬や福利厚生もしっかりつけないと。

このまま現在のままでは、せっかく増えてきた聴覚障害者の社会進出がダメになってしまいます。

私も以前手話を自己流で習ってたことがありますが、その先にあるのはボランティア活動ばかりでお金にならないということで諦めました。

今、活躍する場が増えているのなら、是非とも地位の向上を願います。

 

 

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