【色彩】色に対する感情【心理】
どうも、就労移行支援を受けているMです。
皆さん、色を見る時どんな感情を抱きますか?
色によって人や物に受ける印象が異なります。
物体から反射された光は、私たちの目で見て、脳に伝わりはじめて
「色」 として認識されます。その「色」と認識された情報によって、脳を通過するときに、脳内の組織が刺激され色に対する「感情」がうまれます。
つまり 「色」は「心と体」で感じているといえるのではないでしょうか。
そして色を見ると「心理的・生理的・物理的」な様々な作用がはたらき、私たちに影響を与えているのです。
■ゲーテの「色彩論」
色とイメージや感情について、はじめに詳しく論じたのは詩人のゲーテだといわれています。
ゲーテは、晩年、光や色の研究に力を注ぎ20年かけ「色彩論」を1810年に発表しました。しかし、当時ゲーテの研究はあまり認められなかったようです。
ゲーテより100年前に、ニュートンが示したプリズムの実験から得た色彩論を批判していたことも原因でした。
また、ゲーテは「色彩論」の中で、色彩の持つ生理的、感覚的、精神的な作用についても述べています。
その中に「赤は威嚇的な恐ろしい色。夕焼けの色は恐怖・危険、闘争を象徴する色に映る」、「緑はやすらぎの色」、「黒は悲しみの色」などの文章があります。
昨今では、ゲーテの「色彩論」は、「心理学」の分野で注目されています。
※参考・参照 キヤノンサイエンスラボ・キッズ 光のなぞ http://web.canon.jp/technology/kids/mystery/m_04_10.html
■「表現感情」と「固有感情」
では、色をみることによって生まれる感情について考えていきましょう
色に対する感情は、 「表現感情」 と 「固有感情」 の2種類が あります。
「表現感情」 とは、見る人によって評価が異なる感情効果のことをいいます。
例えば... 「似合う/似合わない」、「好き/嫌い」などの表現で判断されるものです。表現感情には個人差があります。
一方の 「固有感情」 とは、 ほぼすべての人が同じように感じる感情効果を指します。
例えば...「暖色系は温かく感じる」反対に「寒色系は冷たいと感じる」とか「白っぽい色は軽く感じる」「黒っぽい色は重く感じる」などの効果のことです。
表現感情とは異なり、大半の人が共有できる感情で、理論を学べば誰でも活用することができるようになるそうです。
※参考・参照 役に立つパーソナルカラー 出版社:学研プラス
この 「固有感情」 を生かしたイメージ戦略で有名な話が 1960年のJ.F.ケネディ 対 R.ニクソンの大統領選です。
大方の予想は、まだ有名でないケネディ氏はニクソン氏には勝てないだろうというものでした。
4回行われたテレビ演説の時、ケネディは濃い色のものを、ニクソンは薄い色のものを着ていました。
当時のアメリカ国内にあったテレビはモノクロであったため、ケネディは濃いグレーで表示され力強く見え、反対にニクソンは薄いグレーで表示され、頼りなく見えたと言われます。結果、ケネディが当選しました。このケネディ氏の服装はたまたまではなく、実はカラーコーディネータの力を借りて、意図的に決めたそうです。
この一件で、アメリカではパーソナルカラー診断が、一躍注目を集めることとなったそうです。
※参照 wikipedia リチャード・ニクソン 1960年の大統領選挙
このエピソードは、ケネディ氏のスーツが似合っていたというような 「表現感情」 の問題ではなく、多くの人々が同じように感じる 「固有感情」 を活用した例です。
モノクロテレビで表現される、白・黒・グレーの明度の違いだけでも、固有感情にはこのような効果があるのですね。
話がちょっと難しいですが、詳しいことは引用元をご覧ください(笑)
割と心理学に近い話だと思います。
色が与える影響を使った心理療法にカラーセラピーというものがあります。
それはまた気が向いた時にでも。
色は組み合わせによっても受ける印象が変わるからおもしろいですよねぇ。
デザインでも色の影響力によって目に留まる層が変わってしまうので、なかなか難しいことですね。