【引きこもり】ひきこもる女性たち 一歩外へ「勇気がない」

■精神的な不調、病気 / コミュニケーションの不安

札幌市内に住むりょうこさん(46)=仮名=は20年間、ほとんど家を出ない生活を続けている。

ひきこもりのきっかけは高校卒業後に就職した職場でのいじめだった。

りょうこさんが書類作成でミスをすると、上司はりょうこさんにだけ、初めから書き直すよう命じた。

同僚から「あなたは会社のお金を横領しそう」と言われたり、通常幹部社員がやる仕事を押し付けられたりしたこともある。

「辞めさせたいんだな」と何度も感じた。体調を崩し、8年で退社し、それから外に出られなくなった。

今も精神科に通い続ける。「何度も死のうと思った。働かなければならないと思うが、外は刺激が強すぎて疲れる。人と会うのも怖い」と語る。

十勝管内在住の千夏さん(23)=同=は小学校3年生で不登校になった。

体調を崩してしばらく学校を休んだ後、再び登校すると友達がよそよそしく、勉強も付いていけなくなった。

中学校からフリースクールに通い、通信制の高校を卒業し、道央の大学に入ったが、授業の課題や通学が負担になり、中退した。

今は地元に戻り、自宅で趣味の絵を描きながら病院でリハビリも続けている。

「なぜ自分は人と同じようなことができないのか」と自分を責めては落ち込むことを繰り返す。「自分は生きていていいのだろうか」と何度思った分からない。

「崩れていく階段を上っている感じ。それでも、何とか一歩踏み出したい。胸を張れる自分になりたいんです」。声を振り絞って語った。

ひきこもりの経験がある女性らでつくる一般社団法人「ひきこもりUX会議」(東京)が2017年にひきこもりの当事者、経験者369人を対象に行った実態調査によると、回答者の平均年齢は37・7歳。

ひきこもりの時期は「10年以上」が全体の37%。「生きづらさを感じる」と答えた人は68%に上った。

また、ひきこもった原因(複数回答)で最も多かったのは「精神的な不調や病気」(70・5%)で、「コミュニケーションの不安」(58・8%)が続いた。

自身もひきこもりの経験があるUX会議代表の林恭子さん(51)は「ひきこもりの人たちはいじめやパワハラ、不登校などで傷付き、自己肯定感も低い。加えて女性のひきこもりは家事手伝いや主婦という肩書にくくられ、可視化されにくい」と語る。
林さんたちは昨年から、ひきこもりや生きづらさを抱えた女性たちが各地で集う全国キャラバンを始めた。

昨年は札幌など12カ所で開催し、552人が参加した。毎回林さんらが自身の体験談を語った後、当事者たちによる交流会も開かれる。

約1時間半の交流会が終わっても、話は尽きず、当事者たちだけで話し込むことも多々あるという。
林さんは「ひきこもり支援というと就労ありきだが、多くの人は『自分がこれから歩む道が見えず、自分が生きていていいのだろうか』と悩んでいる。まずは一歩を踏み出すきっかけが必要」と語る。

林さんたちの活動をきっかけに、ひきこもり経験者や当事者たちが互いを支え合う場も生まれつつある。6月5日に札幌市内で開かれたUX会議の女子会。終了後、参加者の一人が帰ろうとしていたほかの参加者たちに声をかけた。

「札幌で女子会つくりませんか」

声をかけたのは札幌市内の会社員あやさん(32)=同=だ。

中学2年から不登校になり、高校も休みを繰り返しながら、何とか卒業した。

「あの時のつらかった経験があるから、今をよりよく生きたいと思える。一人じゃないよ、仲間がいるよと伝えたい」。そんな思いで発した一言だった。
https://blog.goo.ne.jp/mooru1949/e/04c26134b44ef35ad80ba0f45b7886cb 里の家ファーム

 

エナベルで就労移行支援を受けています、ウサギの方のTです。

こちらでも何度か扱っている女性の引きこもりの話です。

女性のひきこもりは家事手伝いや主婦という肩書にくくられ、可視化されにくい…それが問題を大きくしているんじゃないかという話ですね。

「ひきこもり支援というと就労ありきだが、多くの人は『自分がこれから歩む道が見えず、自分が生きていていいのだろうか』と悩んでいる…

深くのとこにある自分自身の否定。働け!と簡単に言うけれども、傷が深いために、その言葉さえ空に舞う感じ。簡単な言葉では表せない感じですかね…?

生きづらいというのは、女性男性問わずに引きこもりの方にある傾向で、障害者の私でさえも生きづらさを感じます。

他の人と同じことができない。普通の人と同じところに行けない。立てない。

一歩踏み出す勇気、それはとてつもなく大きな勇気。

自分否定を繰り返さずに、いや繰り返してもいいから、一歩踏み出す勇気。それはとても大事です。

一歩踏み出す勇気。私も母の介護で引きこもっていたから、なかなか一歩が踏み出せず家に居ました。

母がグループホームに移ることになり、私も独居生活になってしばらくは引っ越し作業でバタバタしていて動けずにいました。

でもずっと家に籠るのはよくない…なによりお金を稼がなければ…就職しなければ…と、

ハローワークに行ったのがきっかけで、今、エナベルで就労移行支援を受けています。

引きこもりの方はコミュニケーション不足が最大の悩みですよね。人に触れたいけど、人に会うのが怖い…。

話したいけど、話せる人がいない…。だからこのUX会議みたいな会合が有難いんですよね。

女性だけだから特に、女性だけしかわからない悩みも語り合えますからね。

少しでも救われて、一歩踏み出せる勇気を持てることを願います。

 

 

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