【バリアフリー】障害者家族に 旅の楽しみを / 山添のホテル 無料招待 毎月3日 3月スタート

山添のホテル 無料招待 毎月3日 3月スタート

障害者らのいる家族を無料で招待します――。そんな企画が3月、山添村のホテル「ume,yamazoe」で始まる。毎月3日を貸し切りにすることで、他の客に気兼ねすることなく、障害者を持つ家庭に旅行を楽しんでもらうのが目的。オーナーの梅守志歩さん(34)は「ご家族で穏やかに過ごしてもらいたい」と来場を心待ちにしている。(平野和彦)

貸し切り「穏やかな一夜過ごして」

ホテルは2年前、古民家を改装してオープンし、客室は3室ある。企画では、毎月最大3組に、通常は1人計2万~3万円の宿泊や食事、サウナを無料で利用してもらう。築100年を超える建物は所々に段差が残り、完全バリアフリーではないが、梅守さんは「足りない部分は人の手でカバーする。みんなで助けるつもりです」と話す。

梅守さん自身、十数年前に精神疾患を発症した姉がいる。外食中に大声を上げたり、歩き回ったりすることもあるため、常に周囲の目が気になったという。さらに、7歳年下の妹が白血病にかかり、闘病生活を余儀なくされた。「旅行どころか、家族全員で食事に行くのも難しかった」と振り返る。

大学を卒業し、一般企業に就職したが、友人らと旅行に出掛けるのも、飲み会に参加するのも気が引けた。「お姉ちゃんや妹のことが必ず脳裏をよぎった。もっと旅行に行きたかったかもしれないのに、自分だけ楽しんでいいんだろうか」と、後ろめたさが消えなかった。

25歳の頃、父親がすし店などを経営する「梅守本店」(奈良市)に入社。「人が優しくなれる場所」を求め、自然豊かな同村で宿泊事業を一から始めた。ホテルの屋外には、まきストーブを利用したフィンランド式サウナを設置。これが評判となり、全国のサウナファンが訪れるようになった。

事業を進めるなかで、自分と似た境遇の人にも目を向けた。「周りに迷惑をかけるかもと思い、(宿泊先を)なかなか選べない。自分と同じ悩みを抱える方が、くつろげるようにしたい」。今回の企画は「HAJIMARI(はじまり)」と名付け、その思いを一歩、実現に近づけた。

1月上旬にホームページで受け付けを始めると、同月末までに約50件の申し込みがあった。「一度でいいから家族旅行を」「子どもに四季の移ろいを感じさせたい」といった書き込みが次々に寄せられた。それぞれの声を受け止め、できる限り、多くの家族を招くつもりだ。

高台にあるホテルからは、朝日に染まる山々を眺められ、夜は満天の星に包まれる。「春が近づいたのか、土の香りが変わった」と梅守さん。悠久の自然に身を任せ、家族でゆったり過ごす一夜を提供する。

https://www.yomiuri.co.jp/local/nara/news/20220228-OYTNT50035/:読売新聞より引用

 

こんにちは、エナベルで就労移行支援を利用しているAです。

こんな優しいニュースを聞くと、心が温かくなってきますね。

障害者が旅行する際に障壁になるものが少なくはないので、山添村のホテルで旅の疲れを癒してみたいと思いませんか?

コロナ禍等で悲しいニュースが多い中、この優しさと気配りは周囲に伝わっていけますように。

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