暑い時には辛い物がいいと。
食欲の不振やだるさなど、暑さで体の調子が悪くなる「夏バテ」には、辛いものを食べて食欲を高めるという工夫が昔からされてきた。
トウガラシやコショウ、ショウガやワサビといった辛い調味料は、実際、体にどのように作用しているのだろうか? 辛さと上手に付き合うポイントをまとめた。
そもそも辛みとは「味覚ではなく痛みのこと」。
静岡県立大学の教授で「トウガラシ――辛味の科学」などを編さんした渡辺達夫さんによると、甘いとか、うまいといった味覚とは違い、辛みは熱さや痛みを引き起こす物質として脳に伝わる。
トウガラシやワサビは口に入れると辛く感じるが、目に入ったり、傷口に触れたりすると激痛が走るのは痛覚を刺激している証拠だ。
では「暑い時は辛い物がいい」といわれるのはなぜだろう。
■皮膚温が上がる
消化器が辛さの刺激を受けると、自律神経に連絡がいく。
自律神経は、無意識のうちに胃腸のはたらきや心臓の拍動、代謝や体温など体の機能を調節している。
その自立神経は「昼の神経」と呼ばれ体を活発にはたらかせる交感神経、「夜の神経」と呼ばれリラックスをつかさどる副交感神経の2つの神経系からなっている。
このうち「辛さは交感神経のはたらきを活性化する」。
トウガラシなどの辛み成分、カプサイシンを含む食べ物を摂取すると、だんだん皮膚表面の体温が上がる。
食べるうちに暑く感じてきて、汗が出てくる。
ただし皮膚温の上昇は一時的なもの。
汗と共に皮膚から体熱が逃げ、皮膚表面の温度は食べ始めた頃よりも逆に下がってくる。この温度差によって、爽やかに感じるというメカニズムだ。
カプサイシンはほかにも、消化器の血流をよくして胃の粘膜を保護したり、代謝を高めて脂肪燃焼を助けたりする作用もあるとされる。
中南米や東南アジアなど暑い地域で辛い料理が多いのは、そこに住む人々が経験則でこのはたらきを知っていたからだろう。
(中略)
塩分の代わりにスパイス活用
肥満の予防や改善、塩分の取りすぎ防止などには辛いスパイスが効果的という指摘もある。
渡辺教授によると、食事として摂取したトウガラシの辛み成分、カプサイシンは血液中に入り、交感神経を活性化して副腎に作用し、アドレナリンというホルモンの分泌を促進する。
すると、血糖が増加し、代謝がよくなり、脂肪がつきにくい体になるという。もちろん適度な運動も必要だ。
塩分の代わりにスパイスで味わいを広げる方法もある。
例えば、ステーキや鶏の空揚げなどをつくるとき、しょうゆや塩で味付けする代わりに、カレー粉、ショウガやニンニクなどを活用すれば味に変化がつく。
スパイスは薬のような効き目は見込めないが、副作用もない。夏の食事をおいしく食べるために、上手に活用したい。
https://style.nikkei.com/article/DGXDZO56199120U3A610C1W13001/ NIKKEI STYLEより引用
エナベルで就労移行支援を受けています、ウサギのTです。
よく聞くこの話。暑くなると辛い物が食べたくなる…というのはこういう理由だったのですね。
しかもスパイスを使えば副作用もなしに肥満の予防や改善にも!…という素晴らしい効果。
でも。
エナベル水戸駅南のスタッフMさんは辛い物が苦手なので、こんな記事を書いても絶対食べない。
甘いもの大好き、辛い物嫌い…というわかりやすい嗜好なので、暑かろうがMさんは辛い物は食べないでしょう。
↑辛い物を目にしたスタッフM氏。
少しは食べたらいいのに。元気付きますよ…