【障害者福祉】ルールや勝ち負けにこだわる、かんしゃくとその理由、対処法は?【発達障害】
どうも、就労移行支援を受けているMです。
人には誰しも必ずその人なりの「こだわり」というものがあります。
デイケアでは、こだわり・固執の思い込みによる影響でかえって他人に迷惑をかけてしまったり、日常生活に支障をきたしたり、そういった悩みを打ち明ける方々もたくさんいます。
そういったものはエスカレートすると「束縛」行動に走り、仕事のモチベーションやチームを乱しかねないので、良くも悪くも対処法が必要になります(´・ω・`)
かといって、支援者が相手を束縛することも発達障害の方にとっては非常に苦しい状況になりがちです。
発達障害の強いこだわり〜ルールや勝ち負けにこだわる、かんしゃくとその理由、対処法は?
発達障害には何故、強いこだわりがあるのでしょうか。
ルールや特定のモノ、行動へのこだわりが強く、止めようとするとパニックになる。
勝負やゲームで負けるとかんしゃくを起こす。
こういった強いこだわりから、本人も周りも日常生活で困ってしまうことは多いです。
強いこだわりが生まれる理由から、一人一人に合った対処法、そしてこだわりは長所になることについて解説します!
こだわりとは
発達障害の強いこだわりとは、特定のモノや状態・行動パターンを絶えず好み、強く執着する傾向です。
こだわり行動は、発達障害の特性や本人の置かれた状況等によって起こります。
こだわりを貫くことができない状態や変化を受けると、本人はパニックやかんしゃく、不安、フリーズ(恐怖や混乱によって凍りついたように動かなくなること)を起こします。
【こだわり行動=発達障害にとっての精神安定剤】
・感覚過敏からくるもの:
発達障害は聴覚や触覚等が敏感なあまり、通常であれば平気であるはずの刺激に痛みや不快感を覚えます。
・秩序が生む安心、変化への恐怖:
発達障害のある方は、未来や行動の結果を想像すること、臨機応変に行動することが苦手です。発達障害の方にとって、変化と不測の事態は地図やコンパスなしで砂漠を歩くような不安と恐怖に等しいのです。そのため、同じ結果と決まった答えが保障される規則やルール、行動パターンを守っていれば安心できるのです。
・感情と行動のコントロールが苦手:
上記にあげた理由から、発達障害のある方は常に大きな不安やストレスを感じながら生活しています。こだわりを止められる、通せない状況になると、本人はパニックやかんしゃくを起こします。本人にとっては、精神安定剤をいきなり取り上げられたような恐怖と理不尽な怒りとなります。
・失敗体験による自尊心の低下、過去の傷つき体験:もともと負けず嫌いな性格の方もいますが、発達障害で勝ち負けに強くこだわる方も多いです。(中略)劣等感や自己否定の強さ、過去の傷つき体験から、本人は自分が不利で劣っていると見なされる状況に悲しみや怒りを覚えます。また、勝負には結果にもとづく勝ち負けしかない、という思い込みや、自分が負けた時の状況を想像できないことも、こだわりに拍車をかけます。
こだわりへの対処法
発達障害のこだわりは、年齢が上がるにつれて本人の自覚や努力、成長によって和らぐことが多いです。
子どもの頃のこだわり、と大人になってからのこだわりは違っていることもあります。
とはいえ、ストレス等の負荷がかかった時に、頑固なレベルのこだわりが現れやすいです。
また、子どもの頃からこだわりを悪いものとして抑えつけられ、二次障害によって心の傷を抱えている方もいます。
その場合は、こだわりが本人や周りに負担をかける形で、大人になっても持続したりします。
では、強いこだわりに対し、周りと本人はどう対処すべきでしょうか。
①安心感を保障する
こだわりへの対処として、第一に大切なことは、本人のこだわりと気持ちを一旦受け止めることです。
内容や理由は色々ですが、発達障害のこだわりは本人の不安や恐怖を和らげ、安心感を生む精神安定剤でもあります。
②リラックス・クールダウンの方法を身につける
発達障害のある方にとって、こだわりを通せないことや変化は強いストレスとなるので、相手の言葉や結果を冷静に受け入れるのに時間や余地を必要とします。
例えば、勝ち負けへのこだわりが強く、自分が負けるとかんしゃくを起こす子どもや人に対しても、同じです。
その場合は、静かで落ち着ける場所へ本人をそっと連れて行くのも、一つの方法です。
ストレスな状況や場所から一旦離れることで、本人はクールダウンしやすくなります。
発達障害は自分の感情を言葉で表すのが苦手なため、悲しみや怒りを爆発させやすいです。
そのため、負けを認められない本人に対しては、「負けて悔しかったんだね」、と気持ちを言葉にします。
そうすることで、本人は気持ちを受け止めてもらったと安心できます。
③努力と過程を褒める、60点でもいいことを認める
周りが「適当」を許すことで、本人には負けること、人生は勝ち負けだけじゃないことに慣れてもらいます。
本人がかんしゃくを起こさくなれば、そのことを忘れずに褒めることも大切です。
家事の手伝いや人への親切、趣味等、勝ち負けに関係のないもので達成感と自信をつけてもらうのも効果的です。
こだわりは力にもなる
・同じパターンの繰り返し・細部へのこだわり
=勤勉性と忍耐力に繋がります。
専門家や研究職では、特定の狭い領域への興味を追求し、人が気にもとめなかった所にも着目することで、新たな発見をします。
科学者には、新たな結果と発見を得るために、同じ実験を何度も繰り返し、何度も試行錯誤し、小さな変化を逃さない継続と忍耐力が求められます。
まさにこだわりは、強い意志と信念を貫けることの表れです。
(中略)
このように、専門知識と記憶力の強さ、実験や整理整頓のこだわり等、良い結果に繋がるポジティブなこだわりを積極的に支持します。
ポジティブなこだわりに集中してもらうことによって、道順にこだわり過ぎる・勝ち負けにこだわる、といったネガティブになりやすいこだわりから注意をそらすことにも繋がります。
・秩序やルールへのこだわり
=秩序とルール・システムを重視する職業に向いています。
例を挙げると、法律家や科学者、会計士、エンジニア、IT関連職、プログラマー、建築家、音楽家等があります。発達障害のうち、特定の数や音、モノへの扱い、パソコン等に強い関心とこだわりを見せる方の場合、将来は上記の職業・分野で力を発揮する可能性が高いです。
とはいえ、発達障害のこだわりを長所として活かせるようになるには、本人に対する周囲の理解や働きかけ、障害の程度と重さによっては、時間や努力が必要となります。
(中略)
「できないことを、できるようになる」以上に、まずは「できることを伸ばしていく」、「本人が安心して成長できるサポート環境をつくる」という流れへ、と今後は発展していくでしょう。
今回のテーマの場合、それは良いこだわりを伸ばしていくことだと考えます。
【引用元】https://shohgaisha.com/column/grown_up_detail?id=1139&category_1=&category_2=【障害者.COM】
「こだわり」と「執着」と「束縛」は紙一重。
特に秩序やルールへの執着を支援者が持っていると、当事者はめちゃくちゃ苦しい思いをしてしまうんですよ💦
実際に私、急にこんな状況に陥ってめちゃくちゃ困ってますね…。
自分の仕事も以前よりもやりづらくなってるし、誰かに助けを求めたいくらいです(´;ω;`)
デイケアの方々は多少適当なくらいが仕事がしやすいっていう考えの持ち主がかなり多いので、今のままで良いんだと思えます。
束縛された環境から解放されて、自分らしく仕事ができる環境に移りたい。
イルティさんは「やられたらやり返せ、倍返しだ!」と言っていたので、この苦しみはどこかで倍返ししようと考えています。
皆さんも自分がされて嫌なことは他人には絶対にしないようにしましょう。
嫌なことされたら遠慮なく倍返ししましょう。
世の中、因果応報。必ず「倍返し」が起きます。
良い倍返しになるように一人一人努力しましょう(^^♪