【障害者】10人中9人が経験する?意外と危険な「悪夢障害」という病

寝つきが悪い、眠れない、途中で目が覚める……睡眠に問題を抱える人は大勢いますが、中でも無視できないのが「悪夢」でしょう。
悪夢によって睡眠が妨げられ、日常生活に支障が出るようになったら、それはもう立派な「病気」。その生涯有病率は、なんと7割以上ともいわれています。

(中略)

他人事とは思えない生涯有病率
わたしの外来の患者にも、悪夢で苦しんでいる人は大勢いる。ただ、患者から夢について話してくることはほとんどない。

医療者が夢のことを質問すると、重い口を開くなり、やっと聞いてくれる人がいたといわんばかりに話す、といった反応である。

代表的な悪夢の例としては、

・悪事を働き、それが発覚する

・不審者に追いかけられる

・不条理なことで上司にこっぴどく叱られる

・高いところから突き落とされる

といった内容が、比較的多い。

「悪夢」は、起きて意識のあるときの体験に基づくものが多く、内容は精緻で現実味を帯びている。

不安、恐怖など否定的な感情を伴う傾向が強く、怒りや嫌悪などが混じることも多い。生命を脅かされるような、危険なエピソードを伴うこともある。

悪夢の中で差し迫った危機を避けようとしたり、なんらかの対処をしようとしたりする。しかし、荒唐無稽な夢の中で、危機回避や対処が成功することはほとんどない。

悪夢を見ない人は存在しないわけだが、それに毎晩のように苦しめられれば、「悪夢障害」という病気である疑いも生じてくる。

「悪夢障害」とは、悪夢を繰り返し見ることで睡眠が妨げられ、日常生活に大きな支障が出る睡眠障害のことである。

悪夢により睡眠が妨げられるため、眠るのが怖くなるだけではなく、日中、睡魔に襲われたり注意力が低下したりするなどの問題に苦しむことになる。

実際に「悪夢障害」に当てはまる人は、どのくらいいるのか。

睡眠医学の代表的な教科書である『Principles and Practice of Sleep Medicine』を調べると、悪夢障害の生涯有病率は調査した施設によって異なるが、67~90%と幅がある。

7割弱から9割と聞くと、意外に多いという印象を抱く人も多いだろう。わたしもその一人だ。悪夢の定義の違いにもよるのだろうが、日頃から悪夢のことは他人にいいづらく、調査などで尋ねられて、初めて告白できるという人も多いからではないかと思われる。

自殺未遂者の66%が中等度あるいは重度の悪夢を見ていたという報告もある。これは悪夢と精神疾患やストレスが無縁ではないことを実証している結果である。

(中略)

こんな症状が出たら要注意

悪夢を見るレム睡眠中には、腕や脚などの主要な筋肉は、緊張が低下して力が入らないようになっている。眼球運動をつかさどる眼筋や、呼吸するために必要な胸部の筋肉など、最低限の筋肉しか動いていない。

レム睡眠中は、いわば脳からの運動指令を遮断する機能が働いている。これは生命にとっては合理的なことである。なぜならば、自身に危険が及ぶような悪夢に身体の筋肉が反応してしまっては、ケガをしたり事故になったりしてしまうからである。

具体的には、誰かに追いかけられる夢ならば脇目も振らずに逃げようとする、あるいは逆に暴力的に防衛してしまう、などの行動である。

ところが、悪夢の内容に対して、行動できてしまう病気がある。端から見れば、とんでもないひどい寝ぼけ、といえるだろう。それは「レム睡眠行動障害」と呼ばれる。高齢者の男性に多く見られ、大規模調査では200人に1人程度の頻度とされている。

入眠して1~1.5時間ほどたつとレム睡眠に移行するが、本来、身体が動くことはないレム睡眠期において、四肢や体幹が複雑な動きを始める。他人が隣に寝ていればびっくりして飛び起きるような、寝言どころではない叫び声や罵声、驚声も少なくない。両手を前に突きだす、何かを振り払ったり、足で蹴飛ばしたりするような行動も見られる。

隣で寝ているパートナーを殴る、蹴るといった暴力的行動、あるいは立ち上がって室内を歩き回るなど、激しい行動をとる場合もある。その間に目覚めることはほとんどないので、レム睡眠終了までの20~30分ほどは、この異常行動が続くことになる。

この異常行動の原因と、患者が見ている夢の内容は大体一致している。夢は、例外なく悪夢である。実際にとった行動は覚えていないが、見た悪夢はしっかり思いだせることが多い。

https://www.gentosha.jp/article/16164/ 幻冬舎plusより引用

 

エナベルで就労移行支援を受けています、ウサギのTです。

カテゴリは【障害者】にしていますが、中身は障害についてですので、健常者でもなってる方もいるかも?ですね。

悪夢によって睡眠が妨げられ、日常生活に支障が出るようになったら、それはもう立派な「病気」…しかもこれを抱えている人が多いみたいですね…。

悪夢障害の生涯有病率は調査した施設によって異なるが、67~90%…思った以上に多いですね。

自殺未遂者の66%が中等度あるいは重度の悪夢を見ていたという報告も…。これは見逃してはいけない数字ですね。

そんなに夜、怖い夢を見ている人が多いとは。私もたまに悪夢を見ますが、続いて悪夢を見るとどっぷりつかれたり、また観るのかと思うと眠るのが怖くなりますよね。

隣で寝ているパートナーを殴る、蹴るといった暴力的行動、あるいは立ち上がって室内を歩き回るなど、激しい行動をとる場合、

その間に目覚めることはほとんどないので、レム睡眠終了までの20~30分ほどは、この異常行動が続くことになる…ちょっとこの報告は怖いですね。

いきなり隣に寝ていた人に暴力をされるのは嫌ですし、一緒に寝るの考えてしまいますよね。

ただ悪夢でそうなってるだけなので、相手を責められないというのもツライ。うーん、難しい問題ですね。

私の親戚が一時、室内を歩き回るという夢遊病を患っていたことがあります。特に病院は行かなかったみたいですが、心に傷相当あったんだろうなあ…。

酷い場合は、引用先に書いてありましたが、パーキンソン病にもなるとか。

たかが夢とは言い切れない、悪夢障害は本当に怖い病ですね…

 

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