【障害者】障がいと生きた証つづる 自伝を出版、支援募る 「苦しむ人の支えに」
小児麻痺により、生まれつき全身に障がいのある兵庫県丹波篠山市の前川千恵子さん(59)が、自伝「雨あがりの人生」(1300円)を出版する。
幼い頃から障がいが原因でいじめに遭い、つらい思いを経験。自身の体験を本にすることで、「今、苦しんでいる誰かの支えになりたい」と考えた。
前川さんは「障がいを持って生きていくとはどういうことかを伝えるために生まれてきたのだと思えるようになった」と話している。
6月4日まで、インターネット上で資金協力者を募るクラウドファンディングで、出版費用の支援を呼び掛けている。
自伝では、いじめや心ない好奇の目に何度も挫折しそうになりながらも養護学校の友だち、夫との出会いや、母親をかばう長男の言葉で心が救われたこと、障がい者団体が屋台を出す催し「愛がいっぱいのえんにち」の実行委員長を務め、充実感と達成感を得たことなど、これまでの半生を読みやすい文章でつづり、自作の挿絵を添えている。
(中略)
2008年に長女が歌手デビューして活躍すると、自分に対する周りの人の態度が温かいものへと変わっていくのに驚いた。
「よかったね」「すごいね」と声を掛けてもらった半面、これまでとの違いに不信感も持ったが、自分の内面をもっと出していってもよいのかなと思うきっかけになった。
「障がい者への理解が進み、以前ほど差別的な発言や態度を見聞きすることもなくなった。
周りが変わったのではなく、自分自身が変わったのかも」とほほ笑み、「生きた証しを残したいと思うようになった」という。
これまでに自身の生い立ちを振り返る講演を何度か頼まれたことがあり、その時の原稿をベースにしている。
長女と同じように歌手デビューしたことが縁で知り合った小南泰葉さん(同県丹波市)に文章を直してもらい、半年をかけて文を練ってきた。
幼少期にいじめられた経験から、同じ思いをしている小・中学生の役に立ちたいとの思いから読みやすさを工夫した。
「自殺したら、それまでつらくても耐えて、我慢してきた努力が無駄になる。この本が何かの支えになれたら」と願っている。
エナベルで就労移行支援を受けています、ウサギのTです。
障害を持ったまま生まれてきて、数々のいじめに遭って、何度も挫折しながら、たくさんの人との出会いで救われた方の本。
「今、苦しんでいる誰かの支えになりたい」…という想いから、自分自身の体験をクラウドファンディングで本を出そうと。
更に、この方の長女さんが、歌手デビューして活躍し出すと、この方に対する周囲の態度が温かいものへと変わっていったというのですから凄いですね。
どうしても遭う障がい者差別、私も何度となく耳にはしてきました。
いくら法律でとりしまったとしても、人の中に根付いているものを取っ払うわけにはいかないです。
障害者差別は昔よりは減ったとは思いますが、それでも残っています。それがいじめとして出てきてしまうことも多々あると思います。
それが学校でも、職場でも、町の中でも…。
幼少期にいじめられた経験から、同じ思いをしている小・中学生の役に立ちたいとの思いから読みやすさを工夫し、
「自殺したら、それまでつらくても耐えて、我慢してきた努力が無駄になる。この本が何かの支えになれたら」と願ってこの本を書き上げたとか。
今、コロナ禍で自殺は更に急増しています。学生の自殺も増えています。痛ましいニュースを耳にするたび、やりきれない気持ちになります。
凄く苦しんでいるときに本を読むのは大変かもしれませんが、気持ちの支えになって、今まで生きてきた努力を無駄にしないでください。
・・・・切に願います。