【障害者】「なぜ障害者が我慢を強いられる」法廷で難病の漫画家が問うこと

全身の筋力が徐々に低下する難病を患う漫画家の男性にとって、電動車椅子の「リフト機能」は不可欠か――。
購入時に補助金が支給される電動車椅子を巡り、リフト機能分の補助を京都市が認めなかったのは違法などとして、男性が市に処分の取り消しを求めた訴訟の判決が16日、京都地裁(増森珠美裁判長)で言い渡される。障害者の自己実現への支援は、どうあるべきなのか。

男性は米国籍のライスチョウ・ジョナ・シェンさん(27)=京都市上京区。
希少難病「過剰自己貪食を伴うX連鎖性ミオパチー」を生まれながらに抱え、肘から先以外は自力で動かせない。
2012年に京都精華大マンガ学部に進学後、大きな絵を観客の前で描くイベント「ライブペインティング」を始めた。
卒業後もイベントを主催したり、福祉系のメールマガジンに漫画を連載したりするなど、活動の幅を広げている。

難病患者などが電動車椅子を購入した際、自治体に申請すると障害者総合支援法などに基づき、購入費の9割が原則支給される。

 

リフト機能は「不可欠」
ライスチョウさんは14年11月、リフト機能付きの電動車椅子を購入するため、京都市に補助金を申請。
これに対し市は、リフト機能や座る位置を保つ装置の費用計約16万円分について補助の対象から外した。
ライスチョウさんは異議を申し立てたが棄却されるなどしたため、処分の取り消しを求めて16年3月に地裁に提訴していた。

主な争点は、リフト機能を電動車椅子に装備することが「やむを得ない事情」に当たるかどうかの判断だ。

ライスチョウさんは漫画家として活動するために「リフト機能は不可欠だ」と主張する。
車椅子に乗ると、目線の高さは104センチ。
大学在学中のデッサンの授業では、リフト機能を使えばさまざまな高さや角度から対象を見ることができ、出来栄えが飛躍的に向上した。
ライブペインティングでも、高さ約1・8メートルにもなるキャンバスの高い所に筆を伸ばせたのは、リフト機能があったからだった。

これらの経験から、ライスチョウさんは、障害者総合支援法の「障害者が自己決定したライフスタイルの支援に、必要・十分な福祉サービスを提供する」という理念を踏まえ「医学的な必要性だけではなく、障害者の自立や合理的な配慮という観点から必要かを判断すべきだ」と訴える。

一方、京都市側は「支給には、医学的な必要性が必須だ」と反論。
「身体の変形など、生命や運動機能に与える影響はない」との理学療法士の意見書も提出し、リフト機能は医学的に必要ないと主張している。

地裁で20年12月にあった意見陳述で、ライスチョウさんは「市は『歩けない人は固定された低い目線で我慢している。あなたも我慢せよ』と言っているようだ。
なぜ我慢を強いられるのは、常に障害者の側なのか」と訴えかけた。

https://mainichi.jp/articles/20210312/k00/00m/040/121000c 毎日新聞から引用

 

エナベルで就労移行支援を受けています、ウサギのTです。

私もマンガやイラストを描いているので、この記事に注目しました。

全身の筋力が徐々に低下する難病を患う漫画家の男性にとって、電動車椅子の「リフト機能」は不可欠か――。

この方は、希少難病「過剰自己貪食を伴うX連鎖性ミオパチー」を生まれながらに抱え、肘から先以外は自力で動かせず、

2012年に京都精華大マンガ学部に進学後、大きな絵を観客の前で描くイベント「ライブペインティング」を始め、

卒業後もイベントを主催したり、福祉系のメールマガジンに漫画を連載したりするなど、活動の幅を広げている。

それもこれもリフト付きの電動車椅子があったから。

上手く肘から先以外は動かせずにマンガ家活動をしていたんですから、相当な努力家だと思います。

でも認められなかった…。だからこの方は生きるためにも、訴えを起こしたわけで。

結果、訴えは認められず、退けられてしまいました。

何だか凄く障害者側に冷たい判決です。それが無くては漫画家として活動が出来ないのに…。

頑として認めない市側。医療的には必要なければそれでいいのかって事ですよね。

全然障害者側に寄り添っていない結果となったのが残念です。

こういう問題はこれからも起きそうですね…。お堅い役所仕事が勝ってしまいました。

頭をもっと柔軟に、障害者側に寄り添った対応をお願いしたいです…

 

 

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