【発達障害】「発達障害の上司」から心を守るためにできること

周囲のほうが心身のバランスを崩してしまう

発達障害の一つである「ASD(自閉症スペクトラム)」の特性である「社会性の未熟さ」「コミュニケーションの苦手さ」「想像することの苦手さ」に振り回されると、無力感、孤独感、絶望感によって、偏頭痛、体重の増減、自己評価の低下、パニック障害、抑うつ、無気力などの状態を引き起こす。その症状が「カサンドラ症候群」と呼ばれている。

「カサンドラ症候群」は概念であり正式病名ではないため、なかなか周囲に理解されにくい。
ASDの上司による「パワハラ」「モラハラ」によって心身のバランスを崩してしまう症状は、「カサンドラ症候群」と似ており、夫婦間だけでなく、職場でも起こっている大きな問題だ。

そこで30年以上に渡って発達障害の研究、治療を続け、『発達障害と人間関係 カサンドラ症候群にならないために』を出版した「どんぐり発達クリニック」の精神科医、宮尾益知先生に、ASDの上司に対してどう対処するのがよいのかを訊いてみた。

改めて、カサンドラ症候群とはどういうものなのか。

「もともとカサンドラ症候群の基本的な概念は、家庭内で夫妻のコミュニケーションがとれないことによって引き起こされるものとされています。
ところが最近では会社でもASDの上司と一緒に働くことによって、精神病、うつといった身体的な不調を訴える状態が報告されるようになりました。
職場でのうつ状態もカサンドラ症候群として、大きなくくりで捉えています」

どんな場合に、職場で問題になるのだろうか。

「上司がASDの場合、正義感や感情論に訴えても通じません。
そういった上司は売り上げが高いとか低いとか、数字がすべてになりがちで、部門をまとめたり、人材を育てるような役割はできないのです。
自分が外の世界に合わせて動くのではなく、外の世界は存在しないかのように動きます。
部下はその特性を理解できないため、カサンドラ症候群になってしまうケースが多いですね」

(中略)

上司がASDだったらどうしたらいいか
ワンマンでカリスマ経営者がASDだった場合、部下は振り回されて大変だが、現場でうまく対処するにはどうしたらよいのか。

「ASDの人は他人から指示されたり何か言われることを最も嫌いますが、情報収集はしたいんです。
だから正面切って強く訴えるのではなく、何気なくさらっとつぶやくことが効果的です。
彼らは『部分』にこだわってしまう特性があるため、つぶやくように話すと、観察しながら学習するのです。
他人とうまくコミュニケーションを取っている場面を見て、『どうすればあんなにうまくやれるのか』という情報を少しでも集めたいわけです。
そのタイミングの時に、こうして欲しいという情報を入れれば、『なるほど、こうすればいいのか』という認識になります」

決して共感を求めるように訴えるのではなく、相手の気持ちをうまく利用しながら「単なる情報」として、冷静に伝えることが重要だという。

「その上司にとって有益な情報を流すことも効果があります。
例えばこんなおもしろい論文、記事がありましたと言って渡せば、『それを●●に役立てればいいんじゃないか』と反応することもあるでしょう。
自分の味方だと思わせるように行動していくのが良いでしょうね」

業績がよく、うまく回っている部門や会社には、上司や経営者に対して進言することのできるNo.2や、有能な秘書がいたり、その人の言うことだけには耳を傾けるといった外部のキーマンがいたりする。ASDの特性を知った上で、そういった人にどう話を切り出せば良いかを相談してみると、意外と具体的なヒントが見つかる場合もあるという。

「当事者たちが問題の本質をわかっていないこと」「周囲が問題の存在を理解してくれないこと」。
この2つの要素が、カサンドラ症候群を解決に近づけるうえでの重要なポイントだ。

新型コロナの影響が長引き、友人や同僚たちと顔を合わせる機会が少なくなっていることも、カサンドラの増加に拍車をかけているのは間違いない。

上司の言葉を気にし過ぎて心身の体調を崩したり、職場に行くことが憂鬱で眠れないなどの症状がある場合、早めに産業医や専門医などに相談してみるのもよいのではないだろうか。

https://toyokeizai.net/articles/-/428363 東洋経済オンラインより引用

 

エナベルで就労移行支援を受けています、ウサギのTです。

働くうえで、上司との関係は切っても切れない関係です。私も上司のわがままに耐えて耐えて病気になったクチなので、他人事とは思えません。

今までは自分が何かしら障害を抱えている当事者…という話が多かったですが、今回は上司が発達障害を抱えている…というパターンです。

その上司に振り回されて、無力感、孤独感、絶望感によって、偏頭痛、体重の増減、自己評価の低下、パニック障害、抑うつ、無気力などの状態を引き起こし、

「カサンドラ症候群」になってしまうらしいですね。

「カサンドラ症候群」というものはここでも何度か扱っていますが、障害者等の家族やパートナーで情緒的な相互関係を築くことが難しく、不安や抑うつといった症状が出る状態です。

これが職場でも起こるという話ですね。上司は選べないからなあ…。

この状態をどうにかするには、決して共感を求めるように訴えるのではなく、相手の気持ちをうまく利用しながら「単なる情報」として、冷静に伝えることが重要だと書いてありますね。

彼らは『部分』にこだわってしまう特性があるため、つぶやくように話すと、観察しながら学習するのです。
他人とうまくコミュニケーションを取っている場面を見て、『どうすればあんなにうまくやれるのか』という情報を少しでも集めたいわけです。

これ、発達障害のASDの人の症状の一つですね。「部分」にこだわりがあるから、そこをうまく使ってというと言葉が悪いですが、呟くように話してコミュニケーションするといいと。

「当事者たちが問題の本質をわかっていないこと」「周囲が問題の存在を理解してくれないこと」。
この2つの要素が、カサンドラ症候群を解決に近づけるうえでの重要なポイントだと書かれてますね。

上司に振り回されて大変だけれど、この二つを心がけていれば、どうにか乗り切れる…ということですね。

いうのは簡単ですが、実際は大変だろうなあ…と書きながら思ったり。

私の場合の上司は発達障害でもないのに、パワハラが凄かったからなあ…。多分、健常者だとは思うのですが…周りでも評判は悪かったので…なんともいえない上司でしたが。

今はコロナ禍。

人との繫がりが希薄になってしまうし、そういう上司の言葉が凄く強く普段より響いてしまうのかもしれませんね。

 

 

 

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