【深層意識】「オセアニアじゃあ常識」の迷言で有名!アニメ映画「パプリカ」とは【ネタバレ解説】
どうも、就労移行支援を受けているMです。
皆さん、夢は見ますか?
その時の夢ってどんな感じですか?
「夢」を題材にした奇怪で不思議な隠れた名作「パプリカ」というアニメ映画はご存知でしょうか?
※流行った歌のほうではございません
映画『パプリカ』解説!「あいつ」の正体は○○だった?原作との違いは?【ネタバレあり】
アニメ映画『パプリカ』に隠された謎を徹底解説!気になるポイントを網羅【ネタバレ注意】
映画『パプリカ』は、2006年11月に公開されました。映画『千年女優』(2002年)やテレビアニメシリーズ『妄想代理人』(2004年)でも有名な今敏(こんさとし)が、生前最後に監督を手掛けた作品です。 夢と現実が入り乱れる本作は見応え抜群な一方、ストーリーや描写には難解な部分も多いです。
今回は多くの人が抱く疑問点を徹底的に解説し、映画『パプリカ』の魅力を存分に伝えてきます!
※あらすじや考察は、映画や原作の重要なネタバレを含みますのでご注意ください!
アニメ映画『パプリカ』あらすじ【ネタバレ注意】
本作は他人と夢を共有できる「DCミニ」というテクノロジーをめぐって、夢と現実が入り乱れるSFサイコスリラーです。
・他者の夢に侵入できるテクノロジー、「DCミニ」が盗まれた
他者と夢を共有できる装置「DCミニ」は、巨漢の天才 時田浩作(ときた こうさく)によって開発された最先端テクノロジーです。
時田と同僚の千葉敦子(ちばあつこ)は夢探偵「パプリカ」を名乗り、DCミニを利用して“秘密裏に”サイコセラピー治療にあたっていました。
しかしその強力なテクノロジーであるDCミニが、研究所から盗まれてしまいます。
セキュリティが脆弱だったDCミニは悪用され、多くの人々が精神に支障をきたすようになってしまいました。
・DCミニを盗んだのは、時田の助手?
DCミニを盗んだのは誰なのか?DCミニはどこに持ち出されたのか?
千葉と時田は、同僚の小山内(おさない)と共に犯人探しを始めました。
犯人探しの中で容疑者として浮上したのが、時田の助手である氷室(ひむろ)。
そこで千葉、時田、小山内の3人は、DCミニを取り返すために氷室の自宅に向かいます。
・真犯人は、意外なあの人だった
パレードは一体何?鍵となるのは平沢進の音楽!
今敏は平沢進の熱狂的なファンであり、「平沢の音楽が創作活動のインスピレーションである」と公言している程です。
2人は『パプリカ』以前も複数回タッグを組んでおり、その様はさながら「宮崎駿×久石譲」そして「新海誠×RADWIMPS」のような名コンビです。
ここでは平沢が手掛けた音楽が『パプリカ』に、中でも悪夢のパレードシーンに与えた影響を解説してきます!
・「パレード」シーンに影響を与えた音楽家、平沢進って一体誰?
平沢進は1954年4月1日生まれ、東京出身の音楽家です。
1973年に「P-MODEL」前身となるロックバンドを結成し、本格的に音楽活動を開始して以降、約50年間にわたってキャリアを走り続けています。
強いメッセージ性を独特のセンスが光る平沢の音楽は、中毒性抜群。 本作『パプリカ』も、平沢の音楽に強い影響を受けています。
特に映画冒頭から繰り返される「パレード」のシーン、このビジュアル作りに一役買ったのが平沢だったとか!
・「科学と神話」の同居が、平沢進の世界観
今敏は自身のホームページKON’S TONEで、平沢の音楽について次のように述べます。
「平沢さんの歌詞によく現れてくるのは“神話と科学”というモチーフです。テクノロジー全盛の近現代において、非科学的であると断罪される神話とテクノロジーが平然と同居しながら、両者がバランスしている。」
ここで『パプリカ』のパレードシーンを振り返ってみましょう。目を凝らしてみてみると、あの不気味なパレードに登場するのはただの有象無象ではありません。
鳥居や地蔵といった宗教的モノが乱立したかと思えば、消費文化の中で“まだ使えるのに”捨てられたであろう冷蔵庫や自動車も登場する……。
まるで「科学」により過剰生産/消費されたモノや、抑圧された宗教などの「神話」が、自分の存在を主張しているようです。
また今敏は自身のホームページで、パレードについてこうも述べています。「捨てられたものたちが騒々しいパレードを構成していく……」。
この不気味なパレードは、「科学」やその発展により“抑圧され”、“捨てられた”モノたちの悲痛な叫び声なのかもしれません。
粉川とトラウマ。「あいつ」って誰?フロイト、ユングから読み解く!
悪夢にうなされ、パプリカにサイコセラピーを受けている粉川刑事。彼の夢には「あいつ」と称される、顔の見えない男が出現します。
「あいつ」の正体とは?そしてあの悪夢は何を表しているのか?
その疑問を解消するため、今敏が影響を受けたフロイトとユングに関して解説していきます。
・フロイト「意識は氷山の一角」
フロイトは人の心を「意識できる部分」と「意識できない部分」に分けて考えました。
意識できる部分はごくわずかで、無意識にこそ人の本質が宿ると考えたのです。
さらにフロイトは、「無意識の領域」には思い出したくない感情やコンプレックスが押し込まれていると考えました。
意識している領域は心の中で「氷山の一角」に過ぎず、その下には「個人的な過去」から構成された無意識が隠れているということになります。
映画『パプリカ』の公式ブログによると、無意識の領域に入り込む様は「穴を下る」という行動で象徴されているそう。
パプリカが氷室のクローゼットにある穴から“ハシゴをつたって下る”シーン、そして粉川が殺人犯を追いながら「あいつ」に気づき、その後突然“足場が消えて落下する”シーン……。
この全てが、意識から無意識への転換を暗示しています。
・ユングの「集合的無意識」
一方フロイトと子弟関係にあったユングは、彼の説に反論します。
フロイトが「無意識は個人的記憶の集積に過ぎない」と考えたのに対し、ユングは「無意識は個人の記憶だけでできているわけではない」と考えたのです。
このユングの考え方こそ、「集合的無意識」と呼ばれるもの。
人の無意識には、個人的な体験・感情を超え「古代から脈々と、人類が共通して抱いてきたイメージ」も含まれていると考えました。
例えば、太陽を神として崇める慣習。
地理的・時間的に離れていても、多くの民族や人々が「太陽=神」という共通イメージを抱いていています。
このような、個人を超えた人類の共通基盤が「集合的無意識」とされました。
内容が長いので一部抜粋にしました。
詳しい内容を知りたい方は引用元のリンク先に飛んでください(#^^#)
解説を見ると、エナベルのブログでもさんざん記事にしていた「潜在意識」と関係していることがお分かりでしょう。
私は映画本編をまだ見てないので何とも言えませんが、これは見なきゃ、と思いました(笑)
あとは、VTuber市松寿々謡から平沢進を知って少し気になっていたのもあります。
個人的にグループワークでご一緒しているM先生と潜在意識・引き寄せをかじっているスタッフMさんにもオススメしたい映画ですね(‘ω’)ノ
気になる方は是非ご覧ください(*‘∀‘)