【引きこもり問題】【障害者雇用】すべての人に就労支援を
すべての人に就労支援を 日本財団が事業化へ、制度提言も
高齢者や障害者、難病患者、引きこもり、各種依存症者、刑務所出所者ら、さまざまな理由で働きづらさを抱えるすべての人に横断的に就労の機会を提供しようと、日本財団(東京都、笹川陽平会長)が新たな取り組みをスタートさせた。2022年までの5カ年計画で、県内を含め全国でモデル事業を行い、具体的な就労支援制度の提案を目指すとしている。財団では、働きづらさを抱える人のうち潜在労働力は約600万人に上ると推計、今後の労働力不足を補う貴重な人材になりうるとしている。
http://www.kanaloco.jp/article/380368
各要因ごとに推計を行い、高齢者については、65~74歳の就業率を現在の5歳下の就業率まで上昇させることを目標に、その場合に想定される就業者数と、現在の就業者数の差である329万人を高齢者の就労困難者とした。
その他では、非就労障害者(15~64歳)356万人、15歳から54歳までのニート(家事も通学もしていない無業者)145万人、アルコール依存症(15~64歳)109万人、薬物経験者(同)81万人、難病患者(同)60万人、広義の引きこもり(15~39歳)54万人、貧困母子世帯49万人、がん患者(15~64歳)48万人、若年性認知症(18~64歳)3・1万人、刑務所出所者(刑余者、20~64歳)1・9万人、HIV感染者(15~64歳)1・7万人、ホームレス(64歳以下)0・3万人などと推計した。
これらの単純な合計は1459万人。重複を除くなどした結果、潜在労働力を約600万人と推計した。これは、民間の研究機関(パーソル総合研究所と中央大学の共同研究)が10月に発表した2030年の人手不足推計644万人に対し、かなりをカバーできる結果だ。
日本財団の提言なので「使ってる側」の視点になりますが、こういった生きづらさを抱える人たちの就労支援の道が開かれるのは大事だと思います。