【引きこもり】親亡き後に真の苦難が…… 引きこもり当事者の「80-50」問題
引きこもる子と親の高齢化が進み、親亡き後に残された子が、情報やノウハウのない中で課題を解決できずに生きていけなくなる。親子が80代(70代)と50代(40代)を迎え、万一の事態になって直面する、そんな「80-50(70-40)」問題が最近、注目されるようになった。
30になる前に会社を辞めたまま仕事に就けず、20年近く引きこもってきた40代後半の男性は、今年に入り、80歳近くになる父親と母親が相次いで病気で急逝。1人暮らしになった男性の元には、父親名義の持ち家とローン、1000万円ほどの貯金が残された。
(中略)
唯一の全国引きこもり当事者団体である「KHJ全国ひきこもり家族会連合会」の元には、こうした「80-50」問題の末路に直面し、残された子がどうすればいいかわからなくなっているという相談が、数多く寄せられるようになった。
冒頭のケースも、たまたまこれまで親を介護してきたケアマネジャーからの連絡で、KHJ家族会が関わり始めたものだ。
KHJ家族会の専門スタッフが男性の相談に乗って見立てたところ、もともと生きる意欲を失っていた男性は、持ち家の名義を変えて売却するよう勧めても、別の場所での賃貸生活へと環境が変わることを望まなかった。また、名義変更しなければ、固定資産税や光熱費などを支払わなければならず、1000万円を超える貯金があったことから、生活保護を受けることもできずにいた。
こうした相談への対応が増えてきていることから、KHJ家族会は関連団体として、新しい社会資源である一般社団法人「OSDよりそいネットワーク」(池田佳世理事長)を10月に立ち上げた。OSDとは、「親(O)が死んだら(S)どうしよう(D)」と思い悩む、ひきこもり家族のリアルな声から生まれたものだ。
「そういう発想のなかった親たちが、子どもを残して亡くなっていく。一方で、最近は自分の老後を心配して、“自立支援”を謳う暴力的手法の団体に飛びつく親も増えています。こうした団体は主に営利が目的で、『お金を残してどうするんですか?』『生きてるうちに何とかしなければ……』などと親の不安を巧みに煽るんです」
そうKHJ家族会のスタッフは、眉をひそめる。
冒頭の男性は、家族会のスタッフが諸々の手続きに寄り添い、名義変更した自宅を担保に社会福祉協議会から資金を借りるリバースモーゲージを活用することにした。そして、「いつか働かなければ……との思いはある。いろいろ片付いたら、一緒にハローワークに付いてきてほしい」とスタッフに明かすようになったという。
「お金の相談をするのではない。大事なのは、家族の目線で子どもとどう生きていくのか、親が元気なうちに、子どもと一緒に考えていくことなのです」(家族会スタッフ)
つまり、親がお金をどんなに運用して残したとしても、子どもに生きる意思や能力がなければ生きていくことができない。あるいは、残された子どもはお金を使い切って、固定資産税などが払えなくなるという悲しい末路に至る事例もある。
https://diamond.jp/articles/-/149707 DIAMOND onlineから引用
エナベルで就労移行支援を受けています、ウサギの方のTです。
この問題どんどん広がりを見せてますね。元から中高年の引きこもりは61万人いるといわれてましたから…。
ポツンとお金だけ残されてもどうしようもないんですよね。だから家族会のところに相談がわんさかと…。
だけどその一方で、そう子供をさせないようにと親が悪徳な暴力的手法の団体に飛びつくと。悪循環ですね…。
こうなる前に取り残される前に…引きこもっている本人がどうにかアクションしないととんでもない事になってしまうんですね。
私も片親でその親も認知症で別のところに住んでいるので、アレコレ悩んでしまいますね。
どうにか働く道を見つけないと…!!となります。
中高年だと、引きこもっていた年数も半端ないですから、なかなか動けだせないのかもしれないですが、
ちょっとずつでも動かないと未来は…。
難しい問題ですね。KHJ家族会の専門員だけで事足りないだろうから、どうにか国や自治体が問題の一つとしてとらえて、
方策を見出さなきゃならない…今はもうそこまできています。