【引きこもり】「弱音をはける場所はここしかない」──「ひきこもり系SNS」のいま
「弱音をはける場所はここしかない」「どんなネガティブなことを書いてもコメントがつくと救われる」──「引きこもり」の20代の女性を自称するユーザーが書いた「ネガティブな」日記には、ネット上の友人「マイ引きこもり」からの「元気出して!」、「何も考えずに好きなことをすれば良い」といった暖かい応援コメントが投稿される。
ここは「引きこもりのためのSNS」をうたう「hixi」(ヒッキー)。トップページには「ここにもう一度私たちの帰る場所を作りましょう!」とある。
「hixi」は5月上旬に立ち上げられ、会員数は1週間で1700人を突破したという。
SNSとは、人と人とのつながりを促進・サポートするためのコミュニティー型のWebサービスだ。
私は、そのような性質のSNSと他人との交流を避ける傾向にあるひきこもりとの融合に違和感を覚えた。
会員は本当にひきこもっているのか? 調べてみることにした。(早稲田大学大学院政治学研究科ジャーナリズムコース 松井 道太郎)
(中略)
半数以上が友達ゼロ
ひきこもりSNS内の会員のプロフィールには、「ひきこもり」「鬱」(うつ)「ニート」などのネガティブな言葉が並ぶ。
実名や自分の写真を掲載している人もいない。また、半数ほどの会員が1カ月以上ログインしておらず、半数以上の人が友達0という状態である。
日記を書く人も少なく、SNS内における活発な利用、会員間の交流が積極的に行われているとは言いがたい。
日記の内容は、プライバシーの問題があるので詳しくは書けないが、身の回りの出来事(家の中)と、アニメやゲームの話題が多い。会社や学校などでの出来事を書く人は、ほぼ皆無である。
コミュニティーはあるが、数はそこまで多くない。
ひきこもり・ニートSNSには40あり、そのほとんどは雑談系の交流コミュニティーであった。
「hixi」には174あり、地域別交流コミュニティー、アニメ、ゲーム、音楽に関するコミュニティーがそのほとんどを占めた。
また、コミュニティーの参加人数は多くても20人前後で、コミュニティー内での書き込み、交流などもほとんど見られなかった。
(中略)
「hixi」のユーザー達
しかし、一部ではあるが、ひきこもり系SNSを積極的に活用している人々もいる。
ある20代のひきこもり女性(自称)は、「hixi」で1週間に2回ほど日記を書いている。
彼女は日記内で「弱音をはける場所はここしかない」とつぶやく。
また、「どんなネガティブなことを書いてもコメントがついて救われる」「ひきこもりに対して偏見がなく、とても居心地がよい」とも書いている。
彼女は日記を全体公開にしている。そのため、彼女の日記には、mixiでいうところの「マイミク(hixiではマイ引きこもりという名称)」以外の人々がコメントを残している。
(中略)
今回調べてみた結果、ひきこもり系SNSの会員は少なくとも「自称」ひきこもり、元ひきこもりがそのほとんどを占めていた。
そして、一部ではあるが、ひきこもり系SNS内でのコミュニケーションは行われていた。
彼らは日記を全体公開することで、見ず知らずの人に自らの不安や葛藤を曝け出し、互いに励ましあっていた。
このようなコミュニケーションのあり方も「人と人とのつながりを促進・サポートする」というSNSの本旨に合ったものなのではないだろうか。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1109/16/news137.html ITmediaNEWSより引用
エナベルで就労移行支援を受けています、ウサギの方のTです。
引きこもりとSNS。引きこもりとSNSって相性あまり良くないんじゃないかなと思っていたのですが…結構ネット上にはあるようですね。
たまたまこの記事を見かけて、「hixi」というサイトの現状を見ていきました。
やっぱりそうなのかなという部分とSNS本来の役割である、見ず知らずの人との交流、励ましあいがあったことにSNSの原点回帰的なものを感じました。
普通の人たちのやっているSNSだと、人と人とのつながりを促進・サポートを越えて、違う次元に行っている気がします。SNSいじめなんて最たるもの。
炎上とかもそうですね。Twitterのジャック・ドーシーCEOは10月30日(現地時間)、Twitterでの政治的な広告を世界ですべて禁止するとツイートしたそうですね。
炎上を防ぐためにもこういう措置を行ったんでしょう。元々Twitterはそういう場所ではないですし…。
そんなある意味活動的すぎるSNSと静かな引きこもりの方々のSNS。対照的ですがSNS本来の趣旨に沿っているのは後者なのかもしれません。
これからも無理のない程度にSNSで交流をもつことが大事なのかなとウサギの方のT、個人的には思いました。
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