【今日は何の日】5月21日
読者諸兄、いつも拝読ありがとうございます。長尾です。
昨日より始まりました『今日は何の日』、本日は空の夢に思いを馳せてみましょう。
今から93年前の1927年5月21日。アメリカの一飛行士であった、チャールズ=リンドバーグが、スピリット・オブ・セントルイス号を駆り、33時間29分もの長時間飛行の果て、大西洋単独無着陸飛行に成功しました。
この当時、アメリカは第一次世界大戦で荒廃した欧州とは異なり、『狂騒の20年代』と呼ばれる未曽有の経済成長を続けていました。株価は高騰を続け、当時の大統領をして、『庶民の生活は裕福を超えて、贅沢の域に達した』と言わしめるほどで、1929年のウォール街の株価大暴落に端を発する世界恐慌が迫るのも気付かず、日々を謳歌していた時代。そんな満たされた日常が当たり前のように続いていた漫然とした世間に、一陣の清々しい風を吹き込んだのが、リンドバーグの偉業達成であると言われています。
さて、その大西洋無着陸飛行を果たしたリンドバーグの名声をご存じの方は多いと思いますが、『大西洋無着陸飛行を初めて達成した女性』のことは、ご存じでしょうか?
彼女の名は、アメリア=イアハート。リンドバーグと同じくアメリカの飛行士であり、1932年にリンドバーグと同じ航路をたどり、パリを目指した彼女。しかし、様々な問題が発生し、残念ながらパリではなく、アイルランドはロンドンデリーへの着陸を余儀なくされたものの、大西洋無着陸飛行を成し遂げた女傑であります。その後、彼女は初のアメリカ大陸単独横断無着陸飛行や、ハワイからカリフォルニアへの単独飛行にも成功し、さらに名声を高めました。
それからおおよそ80年余。今では、女性パイロットも珍しくない時代となりましたが、そんな時代の先駆けとなったイアハート女史に、敬意の念を抱かずにはいられません。