【障害者福祉】子供がストレスによって陥りやすい「場面緘黙(ばめんかんもく)」について【療育】

どうも、就労移行支援を受けているMです。

幼稚園生・小学生~思春期の中学生といった未成年の子供たちは、社会生活や大人の世界は未知の領域になる為に周囲の影響を受けやすく、ストレスにさらされやすいです。

なので、教育方法を一歩間違えると大人になってから苦労することがめっちゃ多いのも事実(´・ω・`)

心にストレスが溜まると、時に体に物理的に症状が現れることがあります。

文字通りの「病は気から」

その子供に出やすい心身不調の一つが「場面緘黙(ばめんかんもく)」という症状です。

場面緘黙(選択性緘黙)とは?症状や治療方法・仕事選びについて解説

「学校や職場などの、特定の場面・状況になると、話すことができなくなってしまう。」

その症状は、「場面緘黙(選択性緘黙)」という精神疾患かもしれません。

子どもの頃に発症する人が多く、大人になってから発症するケースは少ないですが、子どもの頃に発症したものが、性格の問題だと見なされ、治療せずに大人になり、職場などで苦しい思いをされている方もいると言われています。

この記事では、場面緘黙の症状・治療方法・取り組みやすい仕事等について解説していきます。

場面緘黙(選択性緘黙)とは?

場面緘黙(ばめんかんもく)とは、特定の社会的場面(学校や職場など)で話すことができなくなる精神疾患の一つです。

選択性緘黙とも呼びます。

生活場面全体にわたって話すことができない場合は、「全緘黙」と呼びますが、場面緘黙の場合は、全ての場所で話せないという訳ではありません。

家庭など、他の場面や場所では普通に話すことができます。

典型的な例としては、「家の中では家族と問題なく話すことができるが、家族以外の人と、学校や職場で話すことができなくなる」という状態があげられます。

・場面緘黙は「性格」によるものと誤解されやすい

場面緘黙(選択性緘黙)の場合、全く話せないという訳ではないので、「わざと話さない」とよく誤解されがちですが、決して自分の意志で話さないことを選んでいる訳ではありません。

自分から話す場面を人に見られたり、聞かれたりすることに対して、強い不安や恐怖を感じます。

「話したい、意見を言いたい、話さなきゃ」と本人が思っていたとしても、話せないという疾患です。

・場面緘黙(選択性緘黙)の原因とは?

場面緘黙(選択性緘黙)の原因や発症メカニズムは、まだ研究段階で、正確なことは分かっていないのが現状です。

「不安になりやすい」「緊張しやすい」などの生物学的要因がベースにあって、そこに心理的要因や社会的要因、文化的要因などが複合的に影響していると考えられています。

特に子どもの場合は、入園・入学や進級などによる環境の変化や、いじめを受けたことをきっかけに、不安感が急激に高まって、発症してしまうケースもあります。

・大人の場面緘黙(選択性緘黙)

場面緘黙は、子ども時代に発症するケースがほとんどです。

そのため、話せないのは、本人の性格によるものだとして、見過ごされてしまいがちという側面もあります。

まれなケースとして、大人になってから場面緘黙が発症することもありますが、子どもの頃からの症状が見過ごされ、そのまま大人になっても症状が持続しているというケースが多いのではないかと考えられています。

職場において、上司・同僚とのコミュニケーションがうまく取れなかったり、会議の場で発言できなかったりと、業務に支障をきたすことになります。

場面緘黙(選択性緘黙)の症状

場面緘黙(選択性緘黙)は、特定の場面で話せなくなること(緘黙)に加えて、身体を思ったように動かせなくなる「緘動(かんどう)」という症状が現れます。

ここでは、場面緘黙の子ども(小学生・中学生・高校生)にあらわれる症状と大人にあらわれる症状について見てきます。

・小学生・中学生・高校生の症状

子どもにとって、学校という場所は、自宅と比べて多くの緊張や不安を覚えやすい場所なので、場面緘黙(選択性緘黙)の症状が現れやすい場所と言えます。

例えば、学校生活内で以下のような症状が現れます。

手をあげることができない

先生にあてられても発言できない

トイレに行きたいと言い出せない

教科書の音読が出来ない

緊張しやすい

不安になりやすい

クラスメイトから話しかけられても答えられない

集団の中で常に目立たないようにしている

体育の授業中に思うように体を動かせない など

・大人の症状

大人の場合、日常生活に加えて、特に仕事上で場面緘黙による症状が現れやすいと言えます。

大人の場面緘黙の症状の例は以下の通りです。

不安になりやすい

緊張しやすい

上司・同僚からの質問に答えることができない

緊張した状況下で書類を提出することができない

業務を指示されたとき、理解できなかったのに、聞き返すことができない

会議や打ち合わせの場で、発言することができない

休憩中の同僚との雑談に入ることができない など

場面緘黙(選択性緘黙)の診断基準

場面緘黙は、アメリカ精神医学会の診断基準「DSM-5」(精神疾患の診断・統計マニュアル 第5版)では「不安症」に分類されています。

「DSM-5」による場面緘黙の診断基準の定義を噛み砕いて説明すると下記の通りになります。

家などでは話せるが、学校や職場など話す機会が多い場所で、話すことができなくなる。

症状が、学校の成績や仕事、または他人とのコミュニケーションの妨げになっている。

症状が、少なくとも1ヶ月以上続いている。

話せない理由が「話が難しいから・話したくないから」などといった理由ではない。

症状は、コミュニケーション症(吃音症など)や精神病性障害(自閉スペクトラム症、統合失調症など)の経過中のみに起こるものではない。

専門医に相談、病院での治療が大切

場面緘黙の場合は、精神科・心療内科を受診します。

大切なのは、きちんと専門家に相談し、治療を行うことです。

場面緘黙(選択性緘黙)なのか、その他の疾患なのか、自分だけで正確に判断することは難しいでしょう。

また、場面緘黙がある人は、うつ病や発達障害などを併存している可能性もあり、それぞれにあった治療を行う必要があります。

不安症や発達障害に詳しい医師、心理士、言語聴覚士が在籍しているクリニック、教育相談センター、精神保健福祉センターなどに相談することを推奨します。

【引用元】https://works.litalico.jp/column/mental_disorder/022/【LITALICOワークス】

 

私は小学校の頃、強いストレスにさらされて上記のような場面緘黙の症状に陥ってしまったことがあります(;´∀`)

今でこそ人と話すことが好きですが(笑)

私の小学校時代はまだ障害に対する知識や理解が周囲に少なかったこともあり、小学生の頃はめちゃくちゃ苦労した覚えがあります。

特別支援学級が逃げ場としてあったのが本当に不幸中の幸いでしたね(;^_^A

もしも特別支援学級が無かったらどうなっていたことか…。

中学の頃には多少そういったことに理解ある先生や優しいクラスメイトに恵まれていたこともあってか、普通公立高校に進学できたことは本当に良かったです(*^^*)

高校の頃には場面緘黙は克服していて、それなりに楽しく過ごせました。

場面緘黙は、世間的にもかなり知名度が低い障害で「ただ喋れないだけ」と思われてしまいがち。

周囲の知識や理解があるか無いかで当事者の状況は変わっていきます。

もしも身近に場面緘黙の方がいたら「逃げ場や居場所はちゃんとあるよ」ということを伝えていただけると当事者は救われます。

特に小学校はそうした障害の子もいるということを先生方や保護者がしっかり子供たちに教えてほしいですよね(*^。^*)

Follow me!

  • X

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です