「障害者雇用の水増し」で露呈する“法定雇用率制度の限界”

「障害者雇用の水増し」で露呈する“法定雇用率制度の限界”

http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1808/24/news014.html

障害者雇用の現場で、一体何が起きているのか。自身も脳性麻痺(まひ)の子どもを持ち、著書『新版 障害者の経済学』(東洋経済新報社)で障害者雇用の問題点を明らかにした、慶應義塾大学の中島隆信教授に、国と地方自治体による水増しの背景と、日本の障害者雇用の問題点を聞いた。

――今回の国や地方自治体による障害者雇用率の水増しを聞いて、率直に感じたことは。

 役所は障害者の雇用を民間に押し付けてきたにもかかわらず、自分たちが水増しをしてとんでもない、という声がいろいろなところから上がっている。しかし今回の問題を「役所はけしからん」と、感情論だけで済ませるのは非常によくないと感じている。問題の本質がどこにあるのかを冷静に考えるべきだ。

とても大事な記事だと思いますので、皆さんにも読んでほしいと思い貼りました。

―実際、法定雇用率はどのように算定されているのですか。

 厚生労働省は障害者雇用率の基準を、「対象障害者である常用労働者の数+失業している対象障害者の数」を「常用労働者数+失業者数」で割るという算式で設定している(編集部注:「常用労働者」とは(1)期間を定めずに雇われている者、(2) 1か月以上の期間を定めて雇われている者、のいずれかに該当する労働者のこと)。

障害者雇用の比率が2.2%というのは、失業率によってきめられているが、この失業率というのはハローワークなどで求職活動をしている人から算出されるものです。

この失業率の算出法はとても問題が大きく、障害者雇用に限らず求職活動をしていないホームレス、ニート、高齢ニートなどが含まれないことになり、現在でも社会問題になっています。

実際、障害者のほとんどは通院などで、ハローワークなどで求職活動をする余裕のない人がほとんどでしょう。

――障害者雇用率制度の問題点を解決するには、どのような方法が考えられますか。

 これまで触れてきたように、根拠も目的もよく分からない法定雇用率の計算方法と考え方を変えることが必要だ。障害者が労働市場で差別なく扱われるのであれば、働く意思を持っている障害者の割合は、日本全体の数字と同じだと考えるのが適切ではないか。障害者の労働力人口を226万人と推定して厚労省の算式に当てはめると、4.4%という法定雇用率が導き出される。

――そうはいっても、4.4%は高すぎませんか。

 例えば2.2%までは直接雇用によって達成することを義務化して、2.2%から4.4%までは、「みなし雇用」を活用してもいい。みなし雇用とは、社会福祉法人などが運営するA型事業所に企業が業務を発注すれば、その発注量に応じて企業の障害者雇用率にカウントできるというものだ。本業で2.2%を目指して、単純作業をみなし雇用にすることで、障害者にとってはいまより仕事も増え、プラスに働くだろう。

この「みなし雇用」については、賛否両論あるかと思いますが、個人的には良い方策ではないかと思います。

障害者雇用についてよくわかっていない企業よりも、障害者によりそった事業所のほうが「障害者たちがどんな仕事ができるか?」を汲み取りやすいですし、そういった「障害者にできる仕事」を企業より受注することによって、「単純作業だけでない、もっと障害者でもできる仕事は数多い筈だ」という理念も解決しやすくなると思います。

これからも書いていきたいと思いますが、就労支援の現場にいて「障害者は単純な仕事ばかりでなく、もっといろいろな作業ができる」という事がよくわかります。

そういう意味で、もう少し「障害者のできる仕事」をフレキシブルに対応できる体制づくりが、これからの障害者雇用の問題、ひいては少子化による人手不足への解決策の一つになっていくと思います。

 少なくとも法定雇用率を上げ、企業に過度のプレッシャーを与えていく現行のやり方は間違っているのではないか。単に労働時間を短くするだけでも、恐らくどこかでしわ寄せがくる。どうすればもっと効率的な働き方ができるのかを、われわれがじっくり考えることで、障害者の雇用も変わっていくだろう。

 働き方改革を進めることで結果的に企業の生産性を上げ、労働時間も短くし、障害がある人でも戦力にできることが、全部セットで可能になるはずだ。障害者雇用の課題はハードウェア型ではなく、ソフトウェア型の配慮で解決できると思っている。

障害者としても程度や障害などによって、さまざまな仕事ができたりできなかったり個性があると思います。

障害者の仕事=単純作業という考え方は、これから人手不足になっていく中で、人材を無駄に浪費してしまっている事になっているような気がします。

企業にも障害者にもメリットのある社会がこれから実現していく必要があると思います。

 

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