ひきこもり「自立支援」うたう悪質業者のトラブルに注意

先月から相次いだ殺傷事件の加害者や被害者が「ひきこもり」状態にあったと報じられたことで、今週にかけて、「暴力的支援団体」「引き出し業者」と呼ばれる、各地の共同生活型の「自立支援」施設を取り上げるメディアが増えた。

すべての共同生活型の支援施設にトラブルが起きているわけではないが、なかには、脱走者が頻出していながら、高い自立率をうたっている施設もある。「暴力的」と称されるわけは、入寮させる際に、罵倒を含めた長時間の説得や、手足を掴んで強引に運び出すといった拉致的な手法をとることもあるためで、家族会や全国の支援団体でつくる協議会がトラブルに巻き込まれないよう注意を呼びかけている。今回の一連の報道で、こうした施設の強引な手法の「支援」に激しく傷つけられた人のなかには、「平静でいられない」と訴える人も出てきた。

暴力的手法をとる引き出し業者の特徴は、共同生活型で、法外ともいえる高額な契約を親や家族・親族と結び、ひきこもり等の対象者を強引に入寮させる点だ。1ヶ月で約60万円前後、3ヶ月で約200万円~500万円が相場といわれるが、「3ヶ月ではひきこもりは治らない」などとして、さらに数百万円の延長料金を出させる場合も少なくない。

こうした施設からの脱走者や卒業者らによると、施設側がウェブサイトなどで盛んに「自立支援」をうたう割には、自立プログラムは極めて脆弱で、「放置型」や、延長による追加支援を目当てにした「自立阻害型」も珍しくないのが実情だという。

(中略)

現在、こうした強引な引き出し手法を行う業者を相手取り、被害者や契約した家族らが、施設の運営会社に損害賠償や慰謝料を求めた3件の裁判が東京地裁で進行してる。さらに、訴訟準備中の件もある。

(中略)

■当事者有志と連動し、家族会が被害把握へ
ひきこもり当事者・経験者の有志でつくる「暴力的『ひきこもり支援』施設問題を考える会」は先月下旬、全国に53支部をもつKHJひきこもり家族会連合会に対し、協議の場の設置と、暴力的な手法で引き出すひきこもり「自立支援」業者についての態度を公式に表明するよう要望した。

要望書のなかで、同会はこう訴えている。

「子どもの将来を思って、業者と契約したいと考える親も多いと思います。でも、暴力的な手法を厭わない業者を用いて、本人の意志に反して引き出す行為を強いれば、子どもに一生拭えないほどの傷を負わせ、家族の間の信頼関係も決定的に崩壊することになります」

同会では、すでに、「ひきこもり当事者の権利宣言」や「報道ガイドライン」の作成に着手しており、今後は家族会や当事者団体とも連携し、識者や業界の声も集めながら、草案を練り上げていきたいとしている。

同会からの要望を受け、KHJ家族会も、今月から対応に乗り出すことを決めた。まずは今月下旬、内部の会議で、連れ去りの被害者からヒアリング行う予定だ。

<KHJ全国ひきこもり家族会連合会>https://www.khj-h.com/

<情報共有ネットワーク ヤマボウシの会>yamaboushinokai@gmail.com

https://news.yahoo.co.jp/byline/katoyoriko/20190606-00129010/

エナベルで就労移行支援を受けています、ウサギの方のTです。

引きこもりが社会問題となる中、悪質業者も増えてきました。殺傷事件の加害者が引きこもりであったことで更に加速。扱うメディアも増えました。その弊害なのか、それとも元々あった物が表面化したんでしょうか。

せっかく高い施設料払って、余計本人を苦しめる施設も多々あります。

きっとこれからも大きくなっていく引きこもり問題。こちらの問題も大きくなっていくことでしょう。どうか幸せな巡りあわせがありますように。

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