【障害者雇用】障害者枠で契約社員として働くADHD男性の苦悩【発達障害】

現代の日本は、非正規雇用の拡大により、所得格差が急速に広がっている。
そこにあるのは、いったん貧困のワナに陥ると抜け出すことが困難な「貧困強制社会」である。本連載では「ボクらの貧困」、つまり男性の貧困の個別ケースにフォーカスしてリポートしていく。

今回紹介するのは「障害はADHD、吃音、癲癇等です。自称になりますが、アスペルガーなどもあるのではと疑っています。
仕事は特例子会社の契約社員として知的障害者の同僚と混ざって働いています」と編集部にメールをくれた、28歳の男性だ。
(中略)
時々、ネットの掲示板にその日の出来事などを書き込む。ある日、仲のよかった高校の同級生2人と、久々に食事をしたときのことを、こんなふうにつづった。
「僕はいまだにそこら辺の高校生より稼げていない。結婚はおろか、独り立ちもままならない。
人生の王道からはみ出した僕と違い、1人は高校卒業後から働き、今や主任に相当する地位についている。もう1人は大学に行ったから、同級生としては(就職は)遅いとはいえ、正社員なのだから、職場では、僕より多くのことを経験してるだろう」

再会を喜びながらも、複雑な思いを抑えられない胸の内を、リョウジさんはこう記す。
「高校の頃、3人とも同じレベルにいた。(中略)でも、今は2人の背中が遠くに見える。だからって悔しくもない、ねたましくもない。むしろ、幸せな人生のようで、うれしく思う。うそじゃない。本当のつもりだ。でも、ただ少し寂しく思う。そしてうらやましい。
(中略)
これからも、障害者である僕と、健常者である友達との差は開いていく。いつか、今みたいに一緒に笑い合えなくなる日が来るのだろうか?  友達でいてくれるかな?  僕自身、彼らとは対等な友達だと、これからも自分のことを誇れるだろうか?  わからない。でも、今はまだ一緒だ。今はこの瞬間を心に焼き付けたい」
(中略)
漠然と予想していた未来が一変したのは、短大生時代。文化祭の実行委員の1人として看板や舞台の設営を任されたが、「なに1つ、まともにできなかった」のだという。

予算の見積もりや、日程の調整、必要な人員の配置など、複数の作業を同時に計画して進めることができなかった。最後は周りが助けてくれたものの、「このとき、自分はやっぱり障害者なんだと気づかされました。でも、なかなか障害者として生きていく決心がつかなくて……。絶望しかありませんでした」。
悩んだ末、仕事は障害者枠で探すことに。ハローワークを通し、不動産業などを手がける大手企業の特例子会社に就職した。
特例子会社とは、親会社が障害者雇用を目的に設立する子会社のことで、そこでの障害者雇用者数を企業グループ全体の法定雇用分として合算することが認められている。

(中略)
本当は正社員として働きたかったが、かなわなかった。
職場の半数は障害者で、さらに、出勤してみてわかったのは、障害者枠で採用された正社員は、そのほとんどが身体障害者だということ。
身体障害者は、自分のような発達障害や知的、精神障害者に比べ、複雑な業務も正確、迅速にこなせるからではないかと、リョウジさんは言う。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190829-00298738-toyo-soci&p=1 YAHOO!JAPANニュース/東洋経済ONLINEより引用

 

エナベルで就労移行支援を受けています、ウサギの方のTです。

障害枠で働く時の壁。実際会社で働いてみてわかることが多く、求人情報だけじゃわからない事がほとんどです。

まあこれは障害者枠だけに言える事ではないんですけれど。

健常者である友達と障害者である自分との差はどこまでも開いていく現状。どんどん置いて行かれる状況。

障害者枠。障碍者にとってはありがたい枠のようで、差を、壁を叩きつけられる枠。

貧困という事実だけが浮き上がってくる。所得格差。正社員を目指しても障害者枠というくくりで、弾かれてしまうところも。

あまりにも切ない話です。

だけどこれが現実なのだから、障害者雇用とは難しいんですね…。簡単に考えてはいけない問題なんですね。

まず貧困ありきが来てしまう。正社員で働ければいいけれど、なかなか正社員雇用はない。探せば出てくるんでしょうけど。

選んではいけないのかな。でも、選びたい自分の行きたい就職先に。行った先では何が待ってるかわからないけれど…。

障害者として生きていく。身体障害者の方と違って、精神や発達障害等だと内部障害でわかりにくい。けれど障害者は障害者。

私もそういう覚悟があるのかなあ…自分で自分の身を考えてしまいますね。

 

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