【障害者雇用】障害者の心に効く農業
障害者の心に効く農業 佐々木秀夫氏
特定非営利法人「都筑ハーベストの会」理事長
【日本経済新聞】政府が障害者や高齢者らを農業分野で雇う農福連携を推進し始めている。農家の高齢化で耕作放棄地が増える農業、就労促進が課題の障害者対策の解決策として大いに期待したい。
私は就労の視点を超えて、幅広く障害者に農業に親しんでもらいたいと思う。農福連携の考え方を広げてほしい。私たちの法人は精神障害者や発達障害者、かつてひきこもりだった人たちが中心となり、重症心身障害児や認知症の高齢者らの農を通じた生活支援も進めている。その一環として休耕田での稲作づくりを手がけている。田んぼでの作業は、心に障害のある人たちのやりがいや生きがいにつながり、重症心身障害児らに従来の福祉・介護サービスでは実現できなかった体験の場の提供を試みている。
先日、田んぼのあぜで、ひとりの母親が重度心身障害を抱えた息子を抱きかかえ、田植えの予行演習をした。子どもの顔に笑みが浮かぶと、母親やメンバーからも笑みがこぼれた。田んぼの中で人々の心がつながっていく場面を目の当たりにできた。こうした心の相互作用も農福連携で目指すべき成果ではないだろうか。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45310020X20C19A5KE8000/
現在政府が進めている農福連携の記事ですが、確かに良心的な農業と福祉の連携は相互に利益を生み出すと思います。
しかし、未だに外国人研修者制度などにおける農家の組織的な搾取などを見ると、現在政府が進めている「農福連携」が、ただのやりがい搾取、あらたな安く使える人手を障害者や高齢者に求めているだけではないか? などの不信感がぬぐえません。
どうにもこの辺の制度が未整備のまま「農福連携」をさぞ良いことのように喧伝しているのは、ちょっと批判的です。
いち早く、農家による障害者搾取を未然に防止する方策や対策を整備するのが大事ではないでしょうか?