【障害者】「ジャニーズになりたい」ダウン症の役者が東山紀之と舞台で共演するまで

1970年代のウエストハリウッドで、ゲイのカップルが育児放棄された障害ある子を育てたという実話をもとに作られた映画『チョコレートドーナツ』。
マイノリティが直面する、差別や偏見が描かれる。宮本亞門の演出で世界で初めて舞台化し、12月に東京・渋谷のPARCO劇場でお披露目された。
関係者が新型コロナウイルスに感染したため休演後、20日に開演し、30日に千秋楽を迎えた。

1月は長野・宮城で上演し、大阪・愛知でも予定されている。
ドラァグクイーンを東山紀之、パートナーの検察官を谷原章介が演じる。
そして、彼らが育てる少年マルコは、実際にダウン症のある2人が演じ、観客を魅了している。2人はどうやって芸をみがいたのか。その背景を紹介する。

 

オーデイションで選ばれた
チョコレートドーナツに出演している高橋永(はるか)さん(14)、丹下開登(かいと)さん(21)は、ダウン症のある人のためのダンススクール「ラブジャンクス」に所属している。ラブジャンクスを主宰する牧野アンナさんに、2人の素顔について聞いた。

「ハルカは、2014年にラブジャンクスに入り、初心者やダンスを楽しみたい人向けの『エンジョイクラス』に通っています。
ブレイクダンスクラスの研修生でもあります。
ラブジャンクスには劇団もあるのですが、年に1回、入団テストがあり、ハルカは2020年1月に初めてオーディションを受けて合格し、団員になったばかりでした。
ダンスのセンスもいい。芝居も問題なく、オールジャンルできる子です」

もう1人の開登君は、ラブジャンクスが始まって間もない頃、16年以上前から参加している。「ジャニーズに入りたい」と話すこともあるという。

「『ステップアップ』というクラスにいます。楽しく踊りながら、振り付けにも挑戦する、エンジョイとアドバンスの中間クラスです。
カイトは、選ばれてガンガン前に出るようなタイプではないかもしれません。
マイペースに楽しんできました。今回は、お芝居の様々な条件や、立ち位置を守らなきゃいけない状況で、どれだけやれるのか未知数でした」

2人は、オーディションで選ばれた。
「数年前、ラブジャンクスのメンバーがプロの俳優やスタッフと、演劇の舞台『継承』を上演しました。
その際、亞門さんが見に来てくださり、いつかダウン症のある人と舞台をやりたいねと話していました。

チョコレートドーナツのオーディションのお話があって、ラブジャンクスのメンバー全員に参加条件を案内し、スケジュールが合う希望者が受けました。
亞門さんやスタッフにセリフや動きを見せて、2人が選ばれました。公演が長丁場であること、体調などを考えて、ダブルキャストになりました」

(中略)

先生は安室ちゃんの盟友でAKB48の振付師
実は、ダウン症のある2人を導いてきた「アンナ先生」は、芸能界の人気者を育てたカリスマインストラクターだった。
アンナさんの父が始めた「沖縄アクターズスクール」でインストラクターを務め、安室奈美恵さんと一緒にデビューしたこともある。
DA PUMPやSPEED、三浦大知さんといったスターを育てた。
「鬼滅の刃」の主題歌を歌って2020年、レコード大賞を受賞したLiSAさんも、SPEEDに憧れて沖縄のスクールに通った時期があると語っている。

アンナさんは、ダウン症のある人たちのダンスレッスンを頼まれたのをきっかけに、芸能界の仕事を辞め、2002年、ラブジャンクスを始めた。
現在は、東京・横浜のほかに大阪、北海道でレッスンを持ち、800人以上の生徒がいる。
固定の月謝ではなく、チケット制にしている。
長年、練習を積んでブレイクダンスや演劇を披露する上級者もいれば、ダンスを楽しむ初心者・小学生もいて、レッスンは、熱気に包まれる。

(中略)

DA PUMPやSPEEDの先生でもあるアンナさんが、ダウン症のある人と出会い、ラブジャンクスを始めたと知り、取材に伺った。
その時、床でくるくる回っていた小学生のレン君は大人になって、ブレイクダンスの中心メンバーだ。

 

ダウン症のある人とライブは好相性
ダウン症のある人は、発達がゆっくりで、思うようにコミュニケーションが取れない場合があり、誤解されて辛い思いをする人もいる。
音楽にのって思い切り自分を解放させるレッスン、ステージでライトを浴びて拍手をもらえるライブは、ストレス発散になるという。
活動を通して友達ができたり、「電車に乗る」「自ら起きて支度をする」といった身の回りのことができるようになったり、自立にもつながっている。

ラブジャンクスの保護者に取材すると、障害のある人をめぐる環境と課題がわかる。
生まれる時の葛藤、手術がたびたび必要な場合もあること、進学の悩みのほか、学校を出たら、親が年老いたら…と心配は尽きない。
そんな中、大好きなラブジャンクスで、仲間と体を動かす習慣を持ち続けられるように願っているそうだ。

 

「ジャニーズになりたい」に応えて
ラブジャンクスの特徴は、メンバーのニーズに応えて、様々なクラスがあることだ。
アンナさんは、「ダンサーになりたい」「ジャニーズになりたい」と夢を語ったメンバーたちのため、早い段階からプロクラスを作った。
自分の言葉で、やる気を示し、オーディションを突破しなければ、上のクラスには進めない。

「好き」という気持ちで何年も練習を積み重ね、無理と言われていたブレイクダンスができるようになったメンバーもいる。
もちろん、心身の状態は人それぞれなので、楽しみたい人は、自分に合ったクラスにいられる。
中野サンプラザで本格的な照明・音響のライブを続けてきたのも、目標を作って彼らのモチベーションを上げ、楽しみながら成長する場を提供するためだ。

(中略)

コロナも怖いけど心の健康が心配
先の見えない閉塞感でいっぱいのコロナ禍、アンナさんがレッスンを継続するのには、切実な理由がある。

「コロナも怖いけれど、心のバランスを崩すのが怖いと、保護者から聞きます。
ダウン症のある人は、ひきこもりやうつ状態になりやすい人もいるので、できるだけレッスンに通いたいという希望が少なくありません。
自粛期間は、メンタルが落ち込んだメンバーもいたそうです。

長い人だと、2002年ごろから毎週、レッスンに参加していて、『平日は学校や福祉事業所に通い、週末はラブジャンクスで思い切り踊る』という1週間の生活パターンができています。
昨年の自粛期間は、それがいきなりゼロになって、本当に大変だった。感染予防をしつつ、なるべく通常の生活を送りたい、と言われます」

芸能界で実績を残し、ダウン症のある人の夢を20年近く、支えてきたアンナさん。
ダウン症のある人が、テレビに出て、エンタメ界で活躍することが、普通になるように、社会に溶け込めるように。そんな大きな目標を持って、歩んできた。

コロナ禍で、スポーツ・音楽・芸術の活動も、打撃を受けた。
障害者の活動も、制約がある中で、模索している。ラブジャンクスは、今年6月に、昨年できなかった中野サンプラザでのライブを予定している。
2部制にするなど工夫し、状況を見ながら練習を進めたいそうだ。

「ラブジャンクスは、みんなが楽しめる場。自分を高めて上を目指したい人には、サポートもある。
みんなのニーズに答えられるように、続けていきたいです」(アンナさん)

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/79416 FRaUより引用

 

エナベルで就労移行支援を受けています、ウサギのTです。

ダウン症の人がテレビでダンスする映像を何度か見たことがあります。

確かにダウン症と音楽にのって思い切り自分を解放させる事、ステージでライトを浴びて拍手をもらえるダンスライブは相性がいいのかもしれません。

私が見た時も、それは楽しそうに思いっきり踊っていたダウン症の人のステージでした。

それが今回、オーデイションで選ばれて、宮本亞門の演出でドラァグクイーンを東山紀之、パートナーの検察官を谷原章介が演じる同じ舞台に立てると。

それもそのはず、ダウン症のある2人を導いてきた先生は、芸能界の人気者を育てたカリスマインストラクターで、

その方のお父さんが始めた「沖縄アクターズスクール」でインストラクターを務め、安室奈美恵さんと一緒にデビューしたこともある経験の持ち主。

ダウン症のある人たちのダンスレッスンを頼まれたのをきっかけに、芸能界の仕事を辞め、2002年、ラブジャンクスを始め、

現在は、東京・横浜のほかに大阪、北海道でレッスンを持ち、800人以上の生徒がいるという彼女、アンナさん。

アンナさんは、「ダンサーになりたい」「ジャニーズになりたい」と夢を語ったメンバーたちのため、早い段階からプロクラスを作って、

「好き」という気持ちで何年も練習を積み重ね、無理と言われていたブレイクダンスができるようになったメンバーもいると。

やはり「ジャニーズ」というのは憧れの対象なのですね。男性も女性も。ジャニーズになれるのは男性だけですけどね。

それで実際、「ジャニーズ」の東山紀之さんと舞台に立てたのだから、これは凄い事ですよね。

今はコロナ禍でエンタメ業界もなかなかうまくいかない事も多いですが、夢を目指して頑張って行ってほしいですね。

 

 

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