【引きこもり】引きこもりや生きづらさに悩む 女性を対象にした全国初の調査

普段は引きこもり状態にあっても、家庭で何らかの家事手伝いをしていれば、調査で「家事手伝い」を選択するから、そうした人々の存在が見えなくなる。
2020年3月、そんな注目すべき「ジェンダー問題調査・研究支援事業報告書」(写真)をまとめたのは、北九州市立男女共同参画センター「ムーブ」。引きこもりや生きづらさに悩む女性の視点での調査は、全国で初めてといえる。
「なぜ、支援につながる女性は少ないのか?そもそも、引きこもっている女性は少ないのか?そんな疑問から調査を始めた」と振り返るのは、「ムーブ」で引きこもり状態や生きづらさに悩む女性の支援を行う「北九女子一歩会」の西本祥子さん。

「実際にアンケート調査票で、主婦や家事手伝いにマルを付けた引きこもり当事者に聞くと、“家でやってるから”と答えるんです。これでは、従来の調査では抜け落ちると思いました」
 調査は、19年6月20日から7月31日にかけて、北九州市内や周辺市町村に在住する「ひきこもり・生きづらさに悩む女性」とその家族を対象に、支援期間や家族会を通じてアンケート調査票を配布。本人39人、家族24人から回収した。

アンケートに回答した本人39人のうち、「現在ひきこもり状態にある」は12人。そのうち6人は「ひきこもり期間」が7年を超えていた。また、過去に「ひきこもり状態」にあった人は、23人で、うち6人が「ひきこもり期間」7年以上。残り4人は、「生きづらさを抱える」人だった。
また年齢は、20代が最も多い14人。10~30代で87%を占めたのは、若者の相談窓口を中心に声がけが行われたからと考えられる。
調査結果を見てみると、「現在ひきこもり状態」の本人に「現在の状態になったきっかけは何ですか」という質問を行い、複数回答してもらったところ、もっとも多かったのが「人間関係がうまくいかなかった」で83%。次に「コミュニケーション不安」が67%、「不登校」「いじめ」「人に会うのがこわくなった」が58%で並んだ。
ちなみに、過去引きこもっていた経験者は、「不登校」が65%で上位に来ており、「人間関係がうまくいかなかった」が61%、「人に会うのがこわくなった」が48%と続いた。
最近、「支援の途絶」による孤立から命のリスクにつながる事件も続発し、支援する側の問題も指摘されている。現在の状態について「どのような機関なら相談したいと思いますか」という質問を本人39人に複数回答という条件で聞いたところ、79%が「親身に聞いてくれる」、63%が「無料で相談できる」、61%が「同じ悩みを持つ人と出会える」と答えた。「自宅から近い」も、45%に上った。

自己肯定感の欠如に漠然とした不安 調査でわかった生きづらさの正体

では、本人が今感じている「生きづらさ」の正体は何なのか。その理由については、77%が「自己否定感」、74%が「人間関係」や「漠然とした不安」を挙げた。また、「経済的不安」は62%、「親子関係」は50%だった。
さらに、「どうしたら改善できると思いますか」という質問に対して1つだけ回答してもらったところ、「気持ちを受け止めてくれる人がいる」が52で半数を超え、心の支えを望んでいることがわかる。「経済的に安定・自立する」も39%いて、経済的支えを望んでいるのに実現できない現実も浮き彫りになった。
引きこもる人の多くは、外の世界に対する「不安」に直面している。その不安については、「将来」に対して感じている人が9割と圧倒的に多い。そうした不安にリンクするように、「経済的なこと」も9割、「メンタルヘルス」が82%、「頼れる人がいない」が69%に達した。
また人間関係について、本人の74%が「人と交流したいと思う」と望んでいながら、一方で「対人関係に漠然とした恐怖感がある」人も74%、「人の輪に入るのが怖い」人は67%、「人と話すのが苦手」な人は62%を占めた。
「現在、どのようなことを求めていますか」という問いの複数回答では、これまでも指摘してきたように、やはり「居場所」が67%と最多で、59%が「気分転換」と答えた。

(中略)

「家事手伝い」の隠れ蓑によって見過ごされている女性たち

また、今回の「あなたは現在働いていますか」の問いでも、「家事手伝い」「無職」「派遣会社などに登録しているが、今は働いていない」のどの項目に答えるかの基準は不明確で、就職を希望していても、家庭で何らかの「家事手伝い」をしている状態であれば、「家事手伝い」を選択する人がいたと、報告書は考察する。
つまり女性の場合は、こうして「家事手伝い」という隠れ蓑によって見過ごされているために、引きこもり層に占める割合も少なくなるのではないか。そう筆者が以前から指摘してきたことが、同市の調査で裏づけられたことは興味深い。
ムーブでは、7月に予定していた報告会がコロナの影響によって中止になったものの、秋ごろに開催できるかどうか検討しているという。

https://www.msn.com/ja-jp/news/national/「家事手伝い」の隠れ蓑に包まれた、引きこもり女性たちの心の叫び/ar-BB142Gv7 MSNニュース/DIAMOND onlineより引用

 

エナベルで就労移行支援を受けています、ウサギの方のTです。

何度かこちらでも扱っている女性のひきこもりについての話です。

今日MSNニュースになっていたので、かなり新しい話ですね。

ここでも結構書いてきたん、「見えにくい女性の引きこもり」について書いてありますね。

女性は「家事手伝い」が隠れ蓑になってしまって本当の姿が見えないんです。全国初のアンケート調査で確実に見えてきたもの。

女性の引きこもりもいて、生きづらさを抱えたまま生きている人がいると。

人との交流を求めているのに、対人を怖がる…相反する願い。人と話すのが苦手だからとほっといていいわけはありません。

今回の調査でかなり赤裸々になった、「女性の引きこもり」。

今回の調査で少しでも女性の引きこもりは居るんだという事、その人たちも普通の男性の引きこもりの人たち同様、自分と戦っているんだという事。

隠れ蓑の「家事手伝い」。私も使っていたからよくわかります。…本当は違うという事。

少しでも救われる人がいればいいなと思います。

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