【エナベルの本棚】『解体屋ゲン』石井さだよし/原作・星野茂樹

建設土木業の現実がしっかりわかる名作!『解体屋ゲン』

こんにちは、エナベルで就労支援を受けているОです。

いろいろな理由で紙の単行本として発売されていないせいで、今イチ知名度が低いマンガですが、これははっきりと名作だといえる長編マンガです。

最初は土木業の一つ解体爆破業を営むゲンさんが、世の中をの悪い奴らを解体爆破でやっつけるというようなマンガではたた……。

ですが巻が進むにつれ、労働問題、談合問題、公共事業問題、環境問題などなど、さまざまな社会問題にゲンさんたちが真面目に土木業からならではの視点で挑んでいくという社会派なマンガになっていきます。

このマンガの良い所は、例えば談合問題についても、談合は悪い事ではなく、談合によったダンピングやダンピングによる手抜き工事が防がれている面もある、というように、さまざまな問題について、ちゃんと良い事もあれば悪いこともあるという現実的な視点で描いている所です。

ただ社会問題を糾弾するだけの漫画だったら、それは非常に薄っぺらいものになっていたでしょう、しかし、この『解体屋ゲン』さんでは、ちゃんと社会問題の良い面も悪い面を描いたうえで、解体爆破業がどのように役立っていくのか? どんな解決策があるのか? をきちんとかんがえたマンガになっているところが素晴らしいのです。

土木建築業ならではのバランスのとれた視点で社会問題を扱っていくしせいが非常に好感が持てる作品ですので、是非とも紙の単行本が発売されていないので、電子書籍で読んでいただきたいマンガです。

少し絵柄は古めですが、内容は今まさに現代人が直面している問題にいろいろ切り込んでいるので、とてもリアリティがあります。

ついでに、『施工の神様』というサイトでも連載されているので、まずは、こちらを試し読みしてみるのはいかがでしょうか?

解体屋ゲン

 

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